OMRON

Corporate | Japan

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サステナビリティ

答えは「現場」にある。
「デバイス×データ」で、社会的課題を解いていく。

GEMBA DX

GEMBA DXとは

答えは、現場にある。

オムロンは、長期ビジョン「Shaping the Future 2030(SF2030)」において、「カーボンニュートラルの実現」「デジタル化社会の実現」「健康寿命の延伸」の3つを重要な社会的課題と位置づけ、事業を通じてその解決に取り組んできました。

しかし、SF2030を開始した2022年以降、事業環境は大きく変化しています。地政学リスクの高まりや生成AIの急速な普及に加え、気候変動の深刻化など、社会や産業の変化はこれまで以上に速く、その影響も広がっています。また、SF2030策定時に社会の変化因子として捉えた「高齢化」「気候変動」「個人の経済格差」についても、そのインパクトは今後さらに拡大・深化すると見ています。

こうした変化により、顧客が直面する課題は複雑化・高度化しています。そのため、従来のようにオムロンが優れたデバイスを提供するだけでは、顧客の本質的な課題を解決することが難しくなっています。今後は、データを活用して顧客の本質的な課題を特定し、その解決策の立案から導入・運用・改善までを一貫して支援することが求められます。

こうした顧客ニーズの変化に対応するために、オムロンは「GEMBA DX企業」への転換を目指します。GEMBA DXとは、オムロンの強みである「デバイス」「データ」「ノウハウ・知見」「技術」の組み合わせにより生み出す、顧客の本質的課題を解決するデータサービスの総称です。データサービスの提供を通じて複雑化・高度化する顧客課題の解決を行い、SF2030で掲げた3つの社会的課題の解決に、これまで以上に貢献していきます。

デバイス、データ、ノウハウ・知見、技術の4つの強みを掛け合わせ、顧客の本質課題を解決するデータサービスを生み出すGEMBA DX

GEMBA DXを実現する、4つの強み

データを価値に変える、力がある。

GEMBA DX企業への転換の起点となるのは、オムロンが世界中の現場に展開してきたデバイス群です。例えば、制御機器事業(IAB)のデバイスは、グローバル約11万社の顧客の製造現場で稼働しています。また、ヘルスケア事業(HCB)のデバイスは世界約130か国で利用され、社会システム事業(SSB)のデバイスは日本の社会インフラを支えています。

これらのデバイスは価値を提供する商品であると同時に、現場で起きている変化を継続的に捉える接点でもあります。製造現場のミリ秒オーダーのリアルタイムの稼働状態や、生活者の日々の健康状態、社会インフラの利用状況などのデータを継続的に取得することができます。

また、オムロンは長年にわたり顧客の現場で課題解決に取り組む中で、生産性向上や品質改善、設備保全、予防医療、エネルギーマネジメント、社会インフラ運用などに関する豊富なノウハウ・知見を蓄積してきました。現場で得られるデータだけでは、その背景にある真の要因やその根底にある構造を把握することはできません。オムロンは、現場で培ったノウハウ・知見によって、データの意味を理解し、顧客の本質的課題を見極めることができます。それがオムロンの強みです。

さらに、オムロンはセンシング技術や制御技術に加え、AI・データ分析技術、データ統合技術を保有しています。近年は、JMDCの健康・医療データ活用力や、パートナーとの協業を通じたデジタルエンジニアリング力も取り込みながら、データサービス創出に必要な能力を強化しています。

顧客価値と競争優位を強化する好循環

課題を解くほどに、強くなる。

オムロンの強みは、デバイス、データ、ノウハウ・知見、技術を個別に保有していることだけではありません。これらを顧客ごとの課題に応じて最適に組み合わせ、顧客の本質的課題を解決できることにあります。

例えばIABでは、自社のデバイスやシステムだけでなく、他社のデバイスや顧客の多様なITシステムとも連携しながら、顧客の企業規模や現場課題に応じた最適なソリューションを提供しています。またHCBでは、家庭で継続的に取得される健康データとJMDCが保有する健康診断データやレセプトデータを組み合わせることで、新たな価値創出を進めています。SSBでは、デバイスの提供に加え、運用・保守・メンテナンスまでを一貫して担うことで、現場データと運用知見を継続的に蓄積しています。

このように、現場との接点から得られるデータ、長年蓄積してきたノウハウ・知見、それらを価値ある情報へと変換する技術、そして顧客との継続的な関係を通じて進化し続ける循環を併せ持つことが、オムロンがGEMBA DX企業として競争優位を構築する源泉となっています。

顧客の本質的課題を解決するデータサービス創出と進化 強みを組み合わせ最適な形で課題を解決 課題を解決することでデータと知見を蓄積

顧客の本質的な課題を解決するデータサービスは
すでに始まっています

インダストリアルオートメーション

製造現場のデータは、
経営を動かす力になる。

OT領域の製造現場データとIT領域の経営基幹システムのデータをi-Belt Hubで蓄積・分析・可視化し、経営・管理・現場の改善ポイントを特定。在庫回転率の向上、品質損失コストの最小化、製造原価の低減、生産効率の最大化につなげ、改善で得たデータと知見を再び蓄積する。

製造業では、労働人口の減少や熟練技術者不足の深刻化により、生産性向上や技能伝承が重要な経営課題となっています。また、製造現場では多様な設備やシステムから大量のデータが取得されている一方で、それらを十分に活用し切れていないケースも少なくありません。オムロンは、センサーやコントローラーなどのデバイスから取得されるリアルタイムデータに加え、設備稼働実績、品質、保守など現場に存在するさまざまなデータと、長年にわたり顧客とともに培ってきた課題解決のノウハウ・知見を組み合わせることで、顧客の本質的な課題の解決に取り組んでいます。

例えば、多品種少量生産を行う製造現場では、設備稼働データや品質データ、保守データを時系列で統合し、熟練技能者の経験やノウハウと組み合わせることで、従来は個人の経験に依存していた段取り替え作業の最適化や省人化を支援しています。また、品質改善や異常予兆の把握にもつなげています。

さらに今後は、製造現場で継続的に取得されるOT(Operational Technology:製造現場の設備や制御を支える技術)のデータと顧客とともに蓄積してきた知見を活用しながら、現場改善にとどまらず、経営判断にも貢献するデータサービスへ発展させていく考えです。これにより、顧客の生産性向上、品質向上、人材不足への対応を支援するとともに、製造現場のデータを経営判断に活用するサービスへと発展させ、事業成長につなげていきます。

ヘルスケアソリューション

あなたが気づくより先に、
データが気づく。

オムロンが保有する日常のバイタルデータと、JMDCが保有する医療ビッグデータを活用し、疾患リスク予測モデルの開発を進めています。その一例が、JMDC、オムロン、筑波大学が共同で開発した睡眠時無呼吸症候群(SAS)リスク予測モデルです。

SASは、高血圧や循環器疾患などのリスクを高める疾患である一方、自覚しにくく、未診断のまま生活している人も多いとされています。国内のSAS潜在患者は約940万人にのぼる一方、持続陽圧呼吸療法(CPAP)による治療を受けている患者は約64万人程度にとどまるとされており、発症リスクを早期に把握し、適切な検査や治療につなげることが社会的な課題となっています。こうした課題に対し、今回の研究では、レセプトデータや健康診断データに加え、オムロンの健康機器から取得されるライフログデータを活用することで、SASリスクを高い精度で予測できることを確認しました。

この研究の意義は、病気の有無を診断することではなく、発症や重症化のリスクを早期に把握し、適切な受診や行動変容につなげられる点にあります。従来は健康診断など限られたタイミングでしか把握できなかった健康状態を、日常生活のデータと組み合わせて継続的に捉えることで、一人ひとりに合わせた健康支援の可能性が広がります。

疾患予測アルゴリズムによるリスク可視化の例。睡眠時無呼吸症候群(SAS)の潜在患者を検査・診断につなげ、早期発見と治療機会を拡大。痛風は発症の数か月前にリスクを可視化し、予防アクションによる発症者数の低減を目指す。(注)本アルゴリズムは診断を目的としていない
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