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開発者の挑戦から、信頼を醸成するストーリーの設計
データフローコントローラ編

REBIRTH DX1編 ショート版

商品の機能や性能だけでなく、その背景にある開発者の想いや挑戦まで届けたい。デザインセンターでは、ドキュメント映像「REBIRTH 心動かす商品の開発ストーリー」を企画しています。今回、取り上げたのは、データフローコントローラ「DX1」。デザイナー自らが、開発者へのヒアリングを重ねながら挑戦の本質を見出し、お客様や販売店様との信頼を醸成するストーリーを設計した取り組みです。

これまでの当たり前を覆し、新たな常識を再誕させる

REBIRTHでは、開発者の真摯な想いを伝えるために、正面カットを起用

「REBIRTH」の企画コンセプトは、「REVERSE × REBIRTH」です。開発とは、これまでの当たり前を覆し、新たな常識を再誕生させること―。開発者をはじめ、商品企画者やデザイナーも交えて見出した、開発の本質が起点になっています。

DX1は、製造設備のデータを収集し、活用につなげるためのデータフローコントローラです。設備ごとに環境や条件が異なる製造現場でデータ活用を行うには、専門知識や設定作業が求められることがあります。また、新たな仕組みを導入すること自体が、生産や品質へ影響する場合もあります。DX1は、そのような難しい条件下で、既存設備を活かし、現場のラインを継続したままデータ利活用を始められる仕組みを目指した商品です。映像では、「データ利活用は難しい」「変革には設備停止や大きな投資が必要」という望ましくない当たり前に向き合い、それらを覆そうとした開発者たちの挑戦を一連のストーリーとして描きました。

デザイナー自らが、開発者の挑戦を掘り起こす

開発者の検討、設備の調整、製造現場での対話、撮影の様子をまとめた4枚の写真
デザイナーが開発者の挑戦を掘り起こしながら、当時の開発シーンを再現

映像で取り上げる商品が決まったら、デザイナーはまず、ストーリーの骨子を組み立てにかかります。「REBIRTH」は、単に機能や性能を伝えるのではなく、開発者の開発に対する真摯な姿勢を描くことを大切にしています。そのために行うのが、開発者を集めて当時を振り返るワークショップです。当時の出来事を思い出しやすいように、企画から商品化までの流れに沿った設問を用意し、開発者自らがデジタルホワイトボード上に付箋を貼っていきます。

実際のワークショップでは、開発中の苦労やお客様とのやり取り、方向性に悩んだ場面など、1人へのヒアリングだけでは出てこない開発者の生の声が次々と共有されます。あるメンバーの発言をきっかけに、別の開発者が当時の出来事を思い出すこともありました。そんなやり取りの中でデザイナーは、どんな課題があり、どのような議論や判断があったのかを整理しながら、繰り返し語られる言葉や、開発者の考え方が表れているキーワードをまとめていきます。

その後、キーワードごとに個別ヒアリングを実施します。なぜその判断をしたのか。なぜその課題を重要だと考えたのか。その背景にはどのようなお客様の状況があったのか。一つひとつ確認しながら開発の背景を掘り下げていきます。また、話を聞くなかで、「その仕組みについては、○○さんが詳しい」という紹介を受けることも少なくありません。そうすると、技術的な背景を確認するために新たなヒアリングを設定し、そこで得た内容をもとに再び、開発者へ確認を行うこともあります。このように、ワークショップと個別ヒアリングを繰り返し、ストーリーの設計には2〜3か月という時間をかけています。これほど丁寧に進行できるのは、開発者と近い距離にいるインハウスのデザイナーならではの利点です。

また、デザイナー自らがストーリーを設計することは、画づくりの観点でも大きな意味があります。インハウスのデザイナーは、日頃から開発現場や商品づくりのプロセスに近い立場にいるため、ヒアリングだけでは得られない背景や空気感まで理解したうえで、ストーリーを組み立てることができます。特に、開発の現場を映像で表現する際には、情報漏洩の観点から実際の設備や環境をそのまま撮影できない場合もあります。だからこそ、開発者と対話を重ねながら、当時の挑戦はどんな場所で生まれたのか、どのような雰囲気だったのかを一緒に掘り下げ、限られた条件下でも本質が伝わるシーンを構想しています。

開発者の想いと現場のリアリティを理解しているからこそ、単なる再現ではなく、その挑戦の価値が伝わるストーリーを設計できる。それもインハウスのデザイナーが映像の企画を担う意義の一つだと考えています。

挑戦の軌跡を正しくまとめ、信頼を醸成するストーリーを設計

明るい打ち合わせスペースで開発者にヒアリングする様子
インハウスならではの距離感で、開発者に徹底したヒアリングを実施

デザイナーとして大切にすべきは、単なる分かりやすさだけでなく、信頼を損なわない表現です。その描写は事実に沿っているか。開発者の挑戦を必要以上に大きく見せていないか。短くすることで大切な背景を失っていないか。お客様が抱える課題と、開発者が積み重ねてきた挑戦の軌跡とのつながりを確認しながら、構成を何度も見直します。それもすべて、販売店様やお客様からの信頼につなげるためです。

デザイナーが主体となり、挑戦の軌跡を掘り起こすための、ワークショップを開催。個別ヒアリングによる深掘り、現場を回りながらの画作りの検討。その工程を繰り返しながら、一つひとつの表現を磨き上げていったのが「REBIRTH DX1編」です。デザインセンターでは、完成した商品を魅力的に見せるだけではなく、その背景にある課題や意思決定の過程まで理解し、本質を伝えるストーリーを設計することで、ブランドデザインを実践しています。

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