オムロン株式会社インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー(以下：IAB、カンパニー社長：立石文雄)は、装置の小型化に最適な、ワンパッケージコントローラ 『SYSMAC One NSJ』シリーズを2005年11月14日より発売開始します。表示部としては5.７インチQVGAサイズから12.1インチSVGAサイズまで用意。2005年度は1,000台を販売する予定です。<イメージ写真>

NSJシリーズ開発の背景 ～高まる省スペース化のニーズ～

近年、生産設備の省スペース化の傾向が著しく、それに伴い個々の制御装置についても小型化の要求が一段と高まっています。

制御装置には、制御の中心となるPLC（プログラマブルコントローラ）をはじめ、I/Oターミナル、電源などに加え、近年はHMI機器が装着されることが多く、装置を小型化するには、これら制御機器の設置スペースが大きな課題となります。これまで制御盤を小さくしたいという省スペースのニーズに対して、PLC（プログラマブルコントローラ）においてはそれ自体のサイズ、I/Oターミナルの省配線化、プログラマブルターミナルにおいては、その薄さなどを追求してきました。ただし、近年の省スペース化の流れは常識を超えるものが求められ、既存のPLCとプログラマブルターミナル等の組み合わせでは、小型化を追求するお客様のニーズにお応えするに限界があることが分かってきました。これに対し、プログラマブル表示機やパネルコンピュータに制御機能を取り込む方法もあるものの、いずれもソフトウェアベースであるため、24時間連続稼動など、信頼性の高い制御には不十分な側面があります。

『SYSMAC One NSJ』シリーズは、「省スペースでもきっちりした制御」をキーワードにこれまでのPLC（プログラマブルコントローラ）をはじめ、I/Oターミナル、電源、HMI機器の形状、機能を大きく見直しました。コントローラには、これまで実績を積んできたCJシリーズを採用、ハードウェアの制御に拘った高速・高信頼制御を実現。表示部としてはNSシリーズ（プログラマブルターミナル）を組み込み、省スペースと高信頼制御を両立させたワンパッケージコントローラを完成させました。

NSJシリーズの特長 1 ～省スペースの限界を極めたコントローラ～

PLC（プログラマブルコントローラ）とプログラマブル表示器とを一体化することで、ハードウェアによる高信頼制御と省スペースを両立しました。入出力についてもDeviceNetマスタを標準搭載し、省配線が可能。これらの機器が一体化され8inch , 10inch, 12 inchのクラスにおいては、73mmという薄さを実現。

これにより、制御版を小さくできるだけでなく、これまで必要だった拡張時の盤の再設計が不要になるため、制御盤を共通化できます。

NSJシリーズの特長 2 ～充実したメンテナンス機能～

一体化を実現したため、電源を入れるだけで起動します。コントローラと表示器との間の配線、面倒な通信の設定が必要ありません。USBケーブル1本でプログラミングツールが接続できるため、ケーブル繋ぎ換えは不要で、高速かつ簡単に表示部の画面データやコントローラのプログラムを転送できます。ラダープログラミングツールCX-Programmer、作画ツールCX-Designerの同時オンラインも可能で、効率的に設計、デバッグを行えます。

また、装置の立ち上げ、運用時のトラブル解決に役立つ「PLCトラブルシュータ」、「DevieNetトラブルシュータ」を標準搭載し、マニュアルなしに異常の発生から対処まで迅速に対応できます。

NSJシリーズの特長 3 ～ネットワーク対応、システム拡張性～

コントローラ部にはコントローラリンクユニット、あるいはEthernetユニットを装着でき、コントローラ間、あるいは上位システムとのネットワーク構築が可能です。また増設用ユニットを装着することで、CJシリーズの豊富なI/Oユニット、高機ユニットを使用することができ、システムの拡張が容易です。今後、PLCのCPUやネットワークの品揃え強化を計画しています。

発売日

2005年11月14日　NSJ5シリーズ
2005年11月14日　NS8/10/12シリーズ

生産工場

三島システム工場

価格

オープン価格

売り上げ目標

05年度中に1,000台
06年度中に4,000台

詳細お問い合わせ先

オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
コントロール機器統轄事業部　HMI事業推進部
事業開発グループ　川上　文雄
TEL (055)977-9026