オムロンAI方針
オムロンは、よりよい社会をつくるため、AIを正しく活用します。
AIは、推論や判断等の知的な機能を実現する技術です。オムロンは、AIの活用に起因する事故や人権侵害等の重大な問題が発生するリスクに適正に対処するために、AIの活用に際して留意すべき内容を定めたAI方針を制定します。本方針は、オムロンが自ら開発するAIに加え、オムロンが利用するAIに対しても、適用されます。オムロンは、本方針の精査と改善に継続的に取り組みます。
オムロンは、人間性の尊重を最も重要な原則とした上で、国際的な人権基準や社会の規範に基づき適正な配慮を行いつつAIを活用し、社会課題の解決に挑戦し続けます。その実現に向け、AIの適正な取り扱いと、AIガバナンスへの取り組みについて、それぞれ定めます。
AIの適正な取り扱い
オムロンは、AIの特性に起因するリスクを踏まえ、AIを活用した製品やサービスの提供や利用に際し、次の2点に努めます:
(1) AIに入力するデータの適正化
(2) AIが出力する結果の適正な取り扱い
上記の2点を実践するため、次の観点に留意します:
- 【法令の順守】法令等に反して取得されたデータを利用するリスクを踏まえ、
- - データの権利者のプライバシーや権利の尊重に努めます。
- 【透明性の確保】AIを人間と誤認されたり、AIに過度な期待や誤解を持たれたりするリスクを踏まえ、
-
- AIを活用している事実が明らかになるよう努めます。
- AIの機能および性能について、製品やサービスの目的や用途に応じた適正な理解が得られるよう努めます。 - 【説明の実施】AIが出力する結果には誤りや偏りが含まれるリスクを踏まえ、
-
- AIが出力する結果に対し、製品やサービスの目的や用途に応じた適正な検証と説明が可能になるよう努めます。
- 万一、AIによる事故や人権侵害等の重大な問題が発生した際には、速やかな情報の開示に努めます。 - 【品質の確保】AIに入力するデータの量や質がAIから出力される結果の質に影響を与えるリスクを踏まえ、
- - 製品やサービスの用途や目的に応じた適正な量や質のデータを利用するよう努めます。
- 【安全性の確保】AIが出力する結果には誤りが含まれる場合があり、その結果を直接的に利用することで、生命・心身の健康・財産・環境に対する事故等の重大な問題が引き起こされるリスクを踏まえ、
- - AIが出力する結果を活用する際には、製品やサービスの目的や用途に応じた適正な対策を検討し、AIが出力する結果の誤りに起因する事故等の重大な問題を発生させないよう努めます。
- 【公平性・非差別性の確保】AIが出力する結果には偏りが含まれる場合があり、その結果を直接的に利用することで、人権侵害等の重大な問題が引き起こされるリスクを踏まえ、
- - AIが出力する結果を活用する際には、製品やサービスの目的や用途に応じた適正な対策を検討し、AIが出力する結果の偏りに起因する人権侵害等の重大な問題を発生させないよう努めます。
AIガバナンスへの取り組み
オムロンは、急速に発展するAIを正しく活用し続けるため、科学と技術と社会の変化を捉え続け、次の2点に継続して取り組み続けます:
- (1) 最新の法令等を踏まえた適正なルールと体制の構築と運用
- 本方針および関連する各種の法規制等に応じた基準等を定める具体的なルール等について、遵守状況の監視・監査・報告・評価を行い、有効性や問題点の把握と改善に努めます。
- (2) 人財の育成およびステークホルダーとの対話
- 社内に対する教育、社外への適正な情報の発信および社内外からの意見の収集について、適正な機会を設けるよう努めます。