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社長指名諮問委員会 委員長

コーポレート・ガバナンス委員会 委員長インタビュー

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上釜 健宏
社長指名諮問委員会 委員長
コーポレート・ガバナンス委員会 委員長

オムロンのコーポレート・ガバナンス委員会はどのような役割を果たしているのかお聞かせください。

オムロンのコーポレート・ガバナンス委員会は、すべてのステークホルダーの立場を踏まえ、経営の透明性・公正性を高めるとともに、中長期的な視点からコーポレート・ガバナンスの継続的な充実を図ることを目的としています。委員会では、これまで主に取締役会の実効性評価に集中していました。しかし、2022年度、委員会本来の使命、「コーポレート・ガバナンス全体の継続的な進化」を果たすには、より包括的な議論が必要であるとの問題意識が、委員メンバーの間で共有されたことを受け、2023年度からは委員会の構成を見直し、従来の社外取締役・社外監査役に加え、非執行の社内取締役を委員として迎えました。非執行という立場の社内取締役が委員として参画している点も、ガバナンス機能の独立性・中立性を維持するうえで重要な工夫です。こうした多様な視点を持つ委員会体制により、変化する事業環境や社会からの期待に応える形で、ガバナンスのさらなる高度化を推進してまいります。

委員会に非執行社内取締役のメンバーが加わることで、どのような変化がありましたか。

非執行の社内取締役が加わったことで、委員会の議論は大きく進化しました。具体的には、社内を理解する視点が加わったことで、これまで以上に具体性のある実践的な意見交換が可能になりました。さらに、参画している取締役はいずれも他社での社外取締役経験を有しており、より多様な視点からの建設的な議論が展開されています。その結果、現場に根差した知見と独立した立場からの洞察が交差し、経営とガバナンスをつなぐ質の高い対話が生まれています。こうした対話をつうじて、オムロンのコーポレート・ガバナンス委員会はユニークな存在として進化を続けており、取締役会全体の監督機能の強化にもつながっていると感じています。

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昨年度、取締役会の実効性を高めるために、どのような取り組みを行ってきたのでしょうか。

2024年度は、取締役会の実効性向上に向けて、主に2つの重点的な取り組みを行いました。一つ目は、各取締役の役割について議論し、その内容を明文化しました。これにより、取締役一人ひとりが自身の責任と貢献をより自覚し、主体的な関与を促す基盤が整いました。二つ目は、取締役会の実効性評価の高度化を目的として、第三者による取締役会評価の導入について議論を行ないました。今後は、中長期の成長戦略や事業環境の変化も踏まえ、オムロンにとって最適なガバナンス体制のあり方について、継続的に議論を深めていきます。

各取締役の役割について議論するきっかけは何でしたか。

議論のきっかけは、他社で取締役の役割を明確化する動きが広がってきたことに加え、金融庁、経済産業省、東京証券取引所が共同で公表した「社外取締役のことはじめ(5つの心得)」の影響も大きかったと思います。オムロンでは、従来からコーポレート・ガバナンスポリシーに役割を記載していましたが、こうした動きを踏まえ、より具体的な内容へと整理しました。特に、社外取締役からの提起を受け、危機管理の視点を社外取締役の役割として明確に位置づけるべきとの意見が交わされ、委員全員の合意を経て「危機対応・リスクマネジメントの監督」を役割に明文化しました。

このように定義を明確にしたことで、役員報酬制度の設計、取締役の選任要件、実効性評価の観点などにも活用できる基盤が整ったと考えています。一方で、役割の定義は一度定めて終わるものではなく、経営環境や社会の期待の変化に応じて、定期的に見直していくことが不可欠です。今後も、実効性と柔軟性を両立させながら、コーポレート・ガバナンス体制の進化を図っていきます。

取締役会の第三者評価の導入について、委員会ではどのような議論が行なわれましたか。

第三者評価の導入は、取締役会の実効性をより多面的に検証し、客観的な視点からその運営や構成、議論の質を向上させるために必要と判断しました。他社でも第三者評価の導入が進んでいますが、その効果や運用方法についてはさまざまな意見があります。オムロンとしては、信頼性と専門性を備えた第三者機関を起用することで、内省だけでは見えにくい課題や改善のヒントを得ることができると判断しました。これまで当社では自己評価を軸とした実効性評価を実施してきましたが、第三者の視点を取り入れることで、より実効性の高い運営につなげることが期待されます。また、評価が形骸化することを防ぐために、一定期間を設けて定点的に検証する仕組みとして、3年に1回の頻度で実施することが適切であるとの結論に至りました。継続的な変化や改善を促進し、取締役会の実効性を高めていくことを目指します。

今後、コーポレート・ガバナンス委員会ではどのような議論を進めていくべきでしょうか。

私は、より一層「企業価値向上に直結するテーマ」にフォーカスした議論を深めていくべきだと考えています。そうした議論こそが、取締役会の実効性を本質的に高めることにつながると思います。具体的には、AIやデータの活用、株式会社JMDCとのシナジーの追求、各事業の成長戦略、さらには新たな事業領域への挑戦といった、攻めの視点を持つ重点テーマについて、積極的な提言していく必要があると思っています。こうした議論は取締役会でも行うべきですが、まずはコーポレート・ガバナンス委員会で方向性を整理することが重要です。株主の代表として、執行側の挑戦を後押しする建設的な対話をつうじて、価値創造に貢献していく責任があると考えています。

また、近年では、コーポレート・ガバナンスコードが「守り」から「攻め」への転換を打ち出しており、経済産業省も「稼ぐ力の強化」を打ち出すなど、外部環境も大きく変化しています。こうした変化を踏まえ、当委員会としては企業価値向上に向けた議論を深め、コーポレート・ガバナンスの更なる充実を図るとともに、持続的な成長を実現することを目指して行きます。

2025年度に向けた取り組みについて、具体的な計画や期待される成果は何でしょうか。

2025年度は、重点テーマとして「長期ビジョン実現に向けたロードマップの策定と実行力の強化」、「地政学リスク・チャンスに伴う変化対応力の強化」、「構造改革の完遂」の3つの項目を掲げました。このアプローチは、企業価値向上に向けたテーマとして妥当だと思います。特に、構造改革を完遂し、次のステージに移行する中で「長期ビジョン実現に向けたロードマップの策定と実行力の強化」については注力しており、取締役会としてしっかりと議論を進めていきます。

また、オムロンは監査役会設置会社を軸に4つの委員会を設置するハイブリッド型のガバナンス体制を採用し、モニタリングボードとしての機能強化に取り組んできました。しかし、長期ビジョン実現に向けては、今後さらに、執行の経営スピードを上げていく必要があります。そのためには、機関設計の変更についても検討していく必要があると考えています。コーポレート・ガバナンス委員会を中心に取締役会としての次のステージに向けて、議論を深めていきたいと思います。

一方で、「オムロンの企業価値を向上させる」とは具体的に何を行い、どのような企業になり、どのような成長と価値が生まれるのかについての議論はまだ十分に深め切れていない認識もあります。オムロンにとっての持続的成長とは何か、それをどのように定義し、何によって実現するのか。そして、成長がもたらす価値が何で、オムロンは将来どのような企業へと進化していくのか。取締役会としても、これらの問いにしっかりと向き合い、戦略と実行を意識した議論を重ねることで、オムロンの持続的な成長と中長期における企業価値向上に貢献してまいります。

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