世界初 “トスを上げてサーブを打つロボット!”
卓球ロボット「フォルフェウス」が大進化~未来の「人と機械の関係」を見せる~
- 2017年10月2日
- オムロン株式会社
オムロン株式会社 (本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:山田義仁) は、オムロンのコア技術「センシング&コントロール+Think」を通じてオムロンが目指す「人と機械の融和」をわかりやすく紹介するために、進化を続ける卓球ロボット「フォルフェウス (FORPHEUS)」(以下、「フォルフェウス))に、①サーブ機能、②スマッシュ対応機能を追加し、「初心者から上級者など幅広い人が卓球ラリーを楽しめる」ロボットとして、さらに進化させました。特に、2台のロボットを使い、トスを上げてサーブを打つ機能を持つロボットは、「フォルフェウス」が世界で初めての例となります。
卓球ロボット「フォルフェウス」は、2013年に登場して以来、「人と機械の融和」の実現を目指し、「機械による人の能力の引き出し」を軸に技術を進化させてきました。昨年、「フォルフェウス」にAI技術「時系列ディープラーニング」を実装したことで、学習結果を基にしてラリー相手のレベルを判断、ラリー相手のレベルを理解し、その人に合わせた返球を行うことが可能となりました。
4代目となる今年の「フォルフェウス」は、"ラリー相手を更に拡大する"ことを新たな技術進化の軸として追加し、機械が人の特性を理解して、相手に合わせることで、より多くの人が卓球ラリーを楽しみ、さらに相手の能力が引き出されることを目標に開発し、上級者がやりたいと思う「スマッシュへの対応」と、初心者には難しい「サーブのロボットによる代替」をする機能を実装しました。
図1. 卓球ロボット「フォルフェウス」進化の方向性
オムロンは、センシングやコントロールの更なる技術の進化に加え、人の知見、 "+Think"にあたる、機械が個々人の状態や特性を理解する技術、個々人の状態や特性に合わせて機械が人にフィードバックする技術などの進化により、オムロンのコア技術「センシング&コントロール+Think」を進化させます。そして、機械が人のことをより深く理解して、一人ひとりに最適な支援を行い、人の能力や創造性を引き出す「人と機械の融和」によって実現する、よりよい未来づくりに貢献してまいります。
4代目「フォルフェウス」の新機能
①サーブ機能
初心者の約30%が失敗するサーブを、ロボットが行うことで、卓球ラリーの開始を補助する機能。トスを上げるために新たに追加したロボット (オムロン製 垂直多関節ロボット「Viper (ヴァイパー) 650」) と、「フォルフェウス」に使われている2台のコントローラーを、1/100秒以下の精度で「同期制御」することで、2台のロボットが、トスを上げてサーブを打つことができます。
②スマッシュ対応機能
上級者などがやりたいと思うスマッシュに対応することで、より高度な卓球ラリーを堪能できる機能。
ラリー相手の身体の動きを「フォルフェウス」に設置している人体センサーで検知し、AI技術「時系列ディープラーニング」で解析することで、ラリー相手がスマッシュを打とうとする気配・意図を「フォルフェウス」が読み取ります。ラリー相手がスマッシュを打つと「フォルフェウス」が判断した場合、スマッシュが打ち込まれそうな位置を予測し待機します。また、卓球のボールを追従する「アルゴリズムを高速化」したことで、時速40キロ~80キロのスマッシュへの対応を可能としました。
卓球ロボット「フォルフェウス (FORPHEUS)」について
卓球ロボット「フォルフェウス (FORPHEUS)」は、コア技術「センシング&コントロール+Think (プラスシンク)」の進化、そしてオムロンが目指す「人と機械の融和」をわかりやすく紹介するための、体験型デモンストレーションです。
「フォルフェウス (FORPHEUS)」の名前について
「フォルフェウ (FORPHEUS)」は、"Future Omron Robotics technology for Exploring Possibility of Harmonized a Utomation with Sinic theoretics"の頭文字をとり、オムロン独自の未来予測理論「SINIC理論」に基づく、オムロン独自のロボット技術を表現した造語です。「For (向かう)」、「ORPHEUS (人間の創造性を象徴するギリシャ神話の吟遊詩人)」と読ませることで、"人間の創造性に向かっていくオムロンの姿勢"を表しています。
これまでの活動経歴
2013年10月8日 | 中国 北京で開催したプライベート展示会「オムロン トータルフェア 2013」に初公開 |
2014年10月7日 | 日本 千葉県幕張メッセで開催された展示会「CEATEC JAPAN 2014」で日本初公開 |
2014年10月9日 | 「CEATEC JAPAN 2014米国メディアパネル・イノベーションアワード」グランプリ受賞 |
2014年12月3日 | インドネシア ジャカルタ 展示会「オムロン トータルフェア インドネシア」でインドネシア初公開 |
2015年6月24日 | タイ バンコクで開催した展示会「オムロン トータルフェア タイ」でタイ初公開 |
2015年10月7日 | 「CEATEC JAPAN 2015」 "機械が人の能力を引き出す未来の姿 『融和』"を紹介するデモンストレーションとして出展 |
2015年12月1日 | 2,445件の応募の中から、卓球ロボットの名前が「フォルフェウス(FORPHEUS)」に決定 |
2015年12月2日 | 東京ビッグサイトで開催された展示会「システムコントロールフェア2015」に出展 |
2016年2月13日 | インド バンガロール 展示会「ELECRAMA 2016」のオムロンブースに出展、インド初公開 |
2016年4月24日 | ドイツ ハノーバー 展示会「HANNOVER MESSE 2016」に出展、ドイツ初公開 |
2016年10月3日 | 「CEATEC JAPAN 2016」 "人と機械が互いに成長する未来の姿『融和』"を紹介するデモンストレーションとして出展 |
オムロン株式会社について
オムロン株式会社は、独自の「センシング&コントロール+Think」技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡る事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約36,000名の社員を擁し、117か国で商品・サービスを提供しています。詳細については、 https://www.omron.com/jp/ja/ をご参照ください。
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