革新的な画像処理技術*の搭載による安定検査と 検査時間短縮を実現する基板外観検査装置を発売
- 2012年10月9日
- オムロン株式会社
*特許出願中
オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:山田義仁)は、下記の新商品を2012年10月12日から発売します。
- 基板外観検査装置 形VT-S500
2012年1月に発売したリフロー後基板外観検査装置 形VT-S720の独自開発の画像処理技術による垂直立上げと安定性をそのまま継承し、さらに "高速性" を追求した新機種 形VT-S500を発売します。
基板外観検査装置(以下、AOI*1)は、画像処理技術を用い、プリント基板に実装されている部品のはんだ付け状態を検査する装置です。今回発売する基板外観検査装置 形VT-S500は、形VT-S720にも搭載されている独自の画像処理技術により、はんだ付けの信頼性を決めるフィレット形状*2の特徴量を自動で抽出し検査することが可能です。また、抽出した良品の特徴量を元に検査基準を設定するだけで、簡単に検査プログラムを完成することができます。今までAOI専任担当者のノウハウと不良品サンプルがないと難しかった検査プログラムの設定において、実装部品の色抽出などの自動化により作業効率と精度を格段に向上させ、検査の垂直立上げと安定検査が可能となりました。
また、近年0603/0402チップなど極小部品の採用により、AOIはより高分解能での検査が求められていますが、高分解能化は1回の撮像面積が小さくなるため、検査時間が長くなることが課題でした。そこで基板外観検査装置 形VT-S500では、従来品に比べカメラの有効画素を3倍以上にすることにより視野を拡大し、高分解能ながら検査タクトタイムの60%短縮(当社従来比)を実現しました。加えて装置内に同時に2枚の基板を搬入できるデュアルレーンタイプもご用意し、より短時間で多くの基板検査が可能となりました。
- *1 AOI :Automatic Optical Inspection Machine の略。基板外観検査装置のこと。
- *2 フィレット形状 :はんだの山形状態
商品の主な特長
フィレットの良否判断基準となる特徴量をダイレクト検査
はんだ付けの信頼性はフィレット形状によって決まります。
形VT-S500は、新搭載の画像処理技術でフィレット形状の特徴量を自動で抽出し、その絶対値で検査をします。AOI垂直立上げと安定検査を実現
品質基準をダイレクト入力
良品形状の特徴量(長さ、高さ、幅)に対して検査基準を設定するだけで、検査プログラムを完成させることができ、検査装置の垂直立上げを実現します。
ティーチング画面自動で検査パラメータを最適化
形VT-S500は、装置が実装部品や検査基板の傾向を分析し、そのばらつきを吸収しながら良否を見極めることができます。人には判別できない色の濃淡変化も認識し、より精度の高い設定・調整が可能となり、安定した検査を実現します。
[部品のばらつきに対応]
部品表面の特徴のばらつきを吸収
[基板のばらつきに対応]
検査領域のずれを補正
検査タクトタイムの当社従来比約60%短縮を実現
カメラの撮像・照明系を一新し有効画素を3倍にすることで視野を拡大し、検査時間の大幅短縮を実現しました。デュアルレーンタイプもご用意し、搬送時間短縮に貢献
装置内に同時に2枚の基板を搬入できるデュアルレーンタイプもご用意し、搬送時間の短縮・省スペース化が可能となりました。工程を常時監視
生産状況や検査状況など定常的に集約した情報をリアルタイムに表示し(別売ソフト)、監視することで、生産性と品質向上を両立する最適システムの実現に大きく貢献します。
工程状況確認
部品検査状況確認
主な仕様
項目 | 仕様 | |
---|---|---|
電源定格 | 電圧 | AC200~240V(単相) 変動範囲±10% |
周波数 | 50/60Hz | |
定格電力 | 1.6kVA(MAX電流8A) | |
外形寸法 | 910(W)×1510(D)×1500(H)mm | |
質量 | 約500kg |
標準価格
オープン価格
お客様からのお問い合わせ先
オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
検査システム事業部
TEL: 03-6718-3550
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