注力事業の成長を牽引する「全社重要技術領域」の強化
市場成長を上回る持続的な事業成長の実現に向け、「注力事業の競争力強化」と「新たなソーシャルニーズの創造」の両輪でコア技術強化を目指します。これに向け、事業の進化に沿って技術を体系的に高度化していくフォアキャストと、将来の顧客価値や事業のありたい姿から、必要な技術を構想し遡って具体化するバックキャストを組み合わせ、事業戦略と技術戦略を一体で進化させる取り組みを展開しています。全社重要技術の戦略的な強化を通じて、当社の“戦う力”を高め続け、成長を生み出し続ける基盤を強化していきます。
注力13事業を支える全社重要技術で、オムロンの持続的な事業成長を牽引する
2026年度から2030年度までの5年間の成長の道筋を示した中期ロードマップ「SF 2nd Stage」において、市場成長以上の成長を実現していくために「注力13事業」と、それを支える「全社重要技術領域」を明確に定めています。事業ポートフォリオと技術基盤を両輪として、持続的な成長を実現していきます。
市場成長以上の成長を実現する8つのデバイス事業と5つのデータサービス事業

オムロンの価値創出の基盤は、現場で使用されるデバイスにあります。センサーやコントローラーといったデバイスは、物理世界の情報を正確に捉え、適切な制御につなげるための重要な要素です。さらに、データやAIの活用が進む中でも、その起点となるデバイスの競争力を高めることが、事業全体の成長につながります。また、デバイスから得られる現場データを起点に、分析・可視化・最適化を通じて顧客価値を高めていくのがデータサービスです。収集されたデータをAIやデータ解析により価値ある情報へと変換し、現場の高度化や効率化、新たな価値創出につなげていくことで、デバイスの価値をさらに拡張し、事業全体の成長に貢献していきます。
五感と身体としてのデバイスがAIとつながり、「GEMBA DX」により顧客価値を高める
デバイスの競争力を高めるということは、単なる「ハード回帰」ではなく、ハードとデータの融合による価値創出を進めるものです。データ活用の重要性が高まるほど、ハードの重要性はむしろ高まっており、現場の情報をいかに正確に、効率的に取得・制御できるかが問われます。当社が長年にわたり培ってきた現場知見を活かし、価値ある情報へ変換し、現場の課題解決に貢献していくことが、「GEMBA DX」のコンセプトです。
GEMBA DXを構成するオムロンの強み

グローバルの現場に
敷き詰められた
高シェアのデバイス群

顧客密着で蓄積してきた
現場の多様なデータや
ノウハウ

現場のデータやノウハウを突合し価値ある情報へ
変換する技術
価値の源泉はデバイスから得られたデータであり、それらをAIやソフトウェアが判断し、現場にあふれるデータの中から課題解決に必要となる情報を取り出し、制御につなげていくには、物理世界との接点が不可欠です。
つまり、デバイスは単なる部品ではなく、AIが世界を認識し働くための「五感と身体」であると、私たちは捉えています。デバイスと高度なAIがつながることで、解決できる課題の幅が広がり顧客価値を高めることができます。
注力事業を横断し事業競争力を支える「全社重要技術領域」
注力13事業を持続的に成長させるためには、個別事業ごとの技術創出に加え、事業横断での技術活用によるシナジー創出が重要です。注力事業を支える共通の技術基盤を強化することで、各事業の競争力向上とともに、全社として市場成長を上回る成長を加速させていきます。
当社では各注力事業の事業戦略や商品企画を起点に、事業部門とR&D部門が一体となり、顧客価値や競争環境、これまで培ってきた技術資産をもとに、将来にわたり注力事業の競争力を支え、事業を横断したシナジーを生み出す技術を、全社で重点的に強化すべき8領域「全社重要技術領域」に体系化しています。
全社重要技術領域
- エッジコントロール
- データマネジメント
- エッジセンシング
- 分散・クラウドコンピューティング
- 電力変換・制御
- 設計・実装・管理
- Agentic AI
- 開発DX/ソリューション
これらの全社重要技術領域のもとで、R&D投資、人財配置、人財育成の方向性を揃え、事業部門とR&D部門が同じ前提のもとで技術基盤を強化できる仕組みを構築しています。
技術戦略の推進や先端技術・基盤技術の創出を通じた、持続的な競争優位創出を目指して
注力事業へのR&D投資比率を段階的に高めていくとともに、開発生産性を高めるためのテクノロジーガバナンス*活動を実施しています。事業戦略と技術戦略を同じ場で議論することで、それらの連結の質を高めるとともに、複数事業にまたがるシナジー創出を見据えた技術強化の意思決定を可能にしています。
*テクノロジーガバナンス活動について、詳細はこちらを参照
さらに、事業と技術それぞれの視点から投資進捗を継続的に検証し、PDCAを回すことで施策の実効性を高め持続的な競争力強化につなげることができます。土台となる人財についても、全社重要技術領域を軸に人財を可視化し、アロケーションを見直し、注力事業と連動した人財ポートフォリオの最適化と育成を推進しています。
この当社独自の仕組みを、R&D部門であるストラテジックR&D本部(Strategic R&D Initiative:SRI)が推進しています。
SF 2nd Stageロードマップで示した注力事業と全社重要技術領域は、当社が今後どの事業ドメインで顧客価値を創出し、成長を目指していくのかを示したものです。これまで培ってきた技術力を基盤に、事業と技術を一体で磨き続ける。その姿勢を、製品やサービスを通じて実感していただけるよう、技術価値を生み出してまいります。