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センサ&アクチュエータ用ネットワークCompoNetとCC-Linkを接続する ゲートウェイユニットを発売

  • 2010年4月26日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社は、下記の新商品を5月1日から発売します。

CC-Link対応CompoNetゲートウェイユニット   <イメージ写真>

背景

近年の製造設備においては、様々なワークの状態を検出・制御するための入出力機器の多点化・分散化が進んでいます。一方で、昨今の厳しい経済環境を受け、エンドユーザ様からの設備に対するコストダウン要求はこれまで以上に強くなっています。
このような環境の下、装置ベンダ様では、部材の見直しや、装置の標準化を進めるなど設計・施工工数の削減によるコスト対応力の向上が課題となっています。
こうしたお客様のニーズに応えるべく、高速・多ノード・小点数分散を特長としたセンサ&アクチュエータ用ネットワークCompoNetがODVAから公開され、対応機器の拡大が進んでいます。
今回発売するCC-Link対応CompoNetゲートウェイユニットは、センサ&アクチュエータ用のネットワークであるCompoNetを、デバイスレベルのネットワークであるCC-Linkに接続する変換器です。これにより、CC-Linkシステムを構築する上で課題となっていた入出力点数のフレキシブル性や専用通信ケーブルでの施工性を、CompoNetで小点数分散の拡張や入手性が高い丸型ケーブルでの施工で解決することが可能です。
さらに、エンドユーザ様からの指定や、CC-Linkにしか対応していないコントローラあるいは専用機器を使用する場合などにおいても、部分的にCompoNetを使用することで、コントローラメーカを超えた、I/O部分の設計・施工の標準化が促進可能となり、最適な制御を実現するための選択の幅がひろがります。

主な特長

  1. 通信ケーブルが選べる
    CompoNetの特長である、FA業界で汎用的な丸型ケーブルや、ワンタッチで簡単に施工できるフラットケーブルを通信ケーブルとして利用することができます。これによりCC-Linkのシールド付専用通信ケーブルに比べ、安価な丸型ケーブルを使用することで部材費の削減に、あるいは簡単配線のフラットケーブルを使用することで施工工数の削減に貢献できます。
  2. 豊富なCompoNet対応機器が使用可能
    100種類を越える豊富なCompoNet対応機器がCC-Linkシステムの中で使用可能になります。薄型スレーブや小型ビットスレーブなど特徴的なスレーブ群により、限られたスペースの中で、あるいはセンサなどの機器近辺にスレーブを設置することができ、装置内のスペース効率を向上できます。
  3. 異常時の復旧対応が早期に可能
    本体に異常スレーブの接続番号(ノードアドレス)と異常内容を表示する7セグメントLED表示機能を搭載しています。これにより現場にて異常が発生しているCompoNetスレーブ機器をいち早くみつけることができ、トラブルシュートを行うことが可能です。またCompoNetスレーブ機器の加入状況や、通信異常状況を示すフラグを設定する機能を保有しており、これらのフラグを有効にすることで、上位プログラムでも異常個所・異常内容を特定でき、設備の早期復旧に貢献します。

主な仕様

名称 仕様
CC-Link部仕様 CompoNet部仕様
局種 占有局数 CC-Link
バージョン
通信種類 最大入力点数
CC-Link対応
CompoNet
ゲートウェイユニット
形GQ-CRM21
リモートデバイス局 4局 Ver.1.10/Ver.2.0
(スイッチにより切替)
リモートI/O通信 ワードスレーブ:2,048点
(入力1,024点/出力1,024点)
ビットスレーブ:512点
(入力256点/出力256点)

※CC-Linkは三菱電機株式会社の登録商標です。※CompoNetはODVAの登録商標です。

標準価格(税抜)

60,000円

生産工場

オムロン株式会社 草津工場

販売目標

1,000台/年

センサ&アクチュエータ層での世界標準オープンネットワーク「CompoNet」

CompoNetは2006年にODVA(※1)により一般公開、仕様化された最新のセンサ&アクチュエータ層オープンネットワークです。永年の製造現場で培った省配線ノウハウを結集させたハイレベルな通信技術を使用した小点数分散対応ネットワークです。
接続機器とコントローラ間の約1,000点の信号を1msという業界最速クラスの高速化技術で実現し、簡単配線、コストダウンを両立しているため、これまでにないハイパフォーマンスなネットワーク環境をご提供します。
オープンネットワークなので装置のコストダウン・機能向上やグローバルレベルでの調達性の良さ、標準化による設計ノウハウ資産化が期待できます。現在、CompoNetは国内外の多数の制御機器メーカによるファミリー機器の急速な拡大で、真のグローバルオープンネットワークと言えるマルチベンダ環境を整えています。

ネットワーク接続イメージ

CC-LinkおよびCompoNetのポートを各々1ポートもち、その間でCompoNetスレーブからの入出力情報をCC-Linkのマスタユニットへサイクリックにデータを交換します。

ネットワーク接続イメージ

※1.ODVA
Open DeviceNet Vendor Associationの略で米国の非営利団体です。CIP技術(※2参照)をベースとしたネットワークをサポートしており、国内外の主要ベンダにより運営されています。米国、欧州、中国、韓国、日本に活動拠点を置いています。
※2.CIP技術
Common Industrial Protocolの略。マルチベンダ対応のオープンなネットワーク間での通信が可能になるプロトコルです。ネットワークの種類や機器の違いなどの制限を受けずに、各種FA機器の制御、プログラミング、データ収集などを標準化できます。
詳細お問合せ先
オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
オートメーションシステム統轄事業部
重久 寿之
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
TEL:075-344-7173

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