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超高密度配線により盤の小型化を実現 SmartSlice GRT1シリーズ 8点デジタルI/Oユニットを発売

  • 2008年10月29日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社は、下記の新商品を11月1日から発売します。

<SmartSlice GRT1シリーズ 8点デジタルI/Oユニット> <イメージ写真>

  • 形GRT1-ID8
  • 形GRT1-ID8-1
  • 形GRT1-OD8
  • 形GRT1-OD8-1

SmartSlice GRT1シリーズとは

SmartSlice「形GRT1シリーズ」はビルディングブロック型のリモートI/Oターミナルです。フィールドネットワークとの通信を行う通信ユニットとセンサ、アクチュエータ等とのインターフェースを行うスライスI/Oユニットで構成します。
通信ユニットはODVA(※1)により普及促進されているオープンネットワークのDeviceNetとCompoNet(※2)に対応した品揃えを行っており、両ネットワークのリモートI/OターミナルとしてSmartSlice GRT1シリーズをご使用いただけます。
本シリーズは、様々なアプリケーションに求められるI/Oの種類や点数に応じたI/O構成をフレキシブルに構築することができます。品揃えとしては、4点デジタルI/O、2点リレー出力、2点アナログI/O、2点温度入力、1点カウンタなどがあり、自動車業界、半導体業界など基幹製造業の装置に採用されてきました。今回新たに8点デジタルI/Oユニットを追加します。

発売の背景

近年、製造現場ではグローバルな競争環境の中で、生産設備の垂直立ち上げや変種変量生産への対応などによる装置の高機能化が進んでいます。このため装置メーカ様においては、装置自身の小型化が要求される一方で、モニタリングや制御点数は増加する傾向にあります。 今回はより多点、小型化のニーズへの対応を目指し8点デジタルI/Oユニットを発売します。

SmartSlice GRT1シリーズ 8点デジタルI/Oユニットの構成

8点デジタルI/Oユニットは8点の入力ユニットと8点の出力ユニットがあります。それぞれにNPN/PNP対応があります。

主な特長

  1. 「盤の小型化」に最適
    SmartSlice GRT1シリーズは、一つのリモートI/Oターミナルで、最大1024点のI/Oを収容することが可能で、多くのI/Oが一箇所に集中する場合にメリットがあります。また、様々な種類のI/O(デジタルI/O、アナログI/O温度入力など)が混在する場合でも1つのリモートI/Oターミナルで対応でき、収容する盤の小型化が可能です。新たに追加した8点デジタルI/Oユニットは、従来のスライスI/Oユニット同サイズの幅15mmで8点を収容します。これにより高密度配線が可能になり、従来リモートI/Oターミナル比1/2以下のDINレール実装幅を実現しました。

    <デジタル入力32点、デジタル出力32点が必要な場合>
    デジタル入力32点、デジタル出力32点が必要な場合の従来とGRT1シリーズとの比較

  2. 簡単設定
    単にI/O情報を入力/出力するだけであれば、通信ユニットでのノードアドレス設定を行うだけでリモートI/Oターミナルとしての設定は完了です。スライスI/Oユニットに対する設定は一切不要です。
  3. 高い配線性により工数削減を実現
    スクリューレスクランプ端子台を採用しており、ねじによる締め付けが不要で、棒端子を差し込むだけで配線が完了します(配線工数比 1/5)。ねじを使用していないので、ねじの緩み対策である増し締めも不要です。
  4. 高い保守性
    スライスI/Oユニットの端子台は脱着方式ですので、I/Oの配線を外すことなく簡単にスライスI/Oユニット本体交換のメンテナンスができます。また、オンライン脱着に対応しており、通信を継続したままスライスI/Oユニット本体交換が可能です。
  5. スマート機能
    スライスI/Oユニット本体に、I/O電源モニタ機能や、接点動作回数モニタ機能といったスマート機能を実装しており、メンテナンス向上に役立ちます。
    例えば、スマート機能として搭載している接点動作回数モニタはON回数をカウントし、設定した回数に達した場合にメンテナンスフラグにより通知する機能です。接点ごとの出力機器の動作回数をユニット内に記録し、寿命部品の破損時期の把握ができるといった、予防保全に有効なデータとしてご活用いただけます。
  6. 複数のフィールドネットワークに対応
    フィールドネットワークとしてはDeviceNet、CompoNetに対応しています。

適用アプリケーション例

自動車部品製造装置、半導体製造装置など

標準価格

9,500円(税抜)

販売目標台数

10,000台/年

主な仕様

形式 形GRT1-ID8 形GRT1-ID8-1
内部のI/Oコモン線処理 NPN対応 PNP対応
入出力点数 入力8点
ON電圧 DC15V以上
(各入力端子とV間)
DC15V以上
(各入力端子とG間)
OFF電圧 DC5V以下
(各入力端子とV間)
DC5V以下
(各入力端子とG間)
OFF電流 1mA以下
入力電流 3.0mA以上/点(DC24V時)
4.0mA以下/点(DC24V時)
ON遅延時間 1.5ms以下
OFF遅延時間 1.5ms以下
コモン当たりの回路数 8点/コモン

形式 形GRT1-OD8 形GRT1-OD8-1
内部のI/Oコモン線処理 NPN対応 PNP対応
入出力点数 出力8点
定格出力電流 0.5A/点以下
出力過電流・短絡保護 - -
残留電圧 1.2V以下
(DC0.5A、各出力端子とG間)
1.2V以下
(DC0.5A、各出力端子とV間)
漏れ電流 0.1mA以下 0.1mA以下
ON遅延時間 0.5ms以下
OFF遅延時間 1.5ms以下
コモン当たりの回路数 8点/コモン
※1. ODVA

Open DeviceNet Vendor Associationの略で米国の非営利団体です。CIP技術(*参照)をベースとしたネットワークをサポートしており、国内外の主要ベンダにより運営されています。米国、欧州、中国、韓国、日本に活動拠点を置いています。

*CIPネットワーク技術
Common Industrial Protocolの略。マルチベンダ対応のオープンなネットワーク間での通信が可能になるプロトコル。ネットワークの種類や機器の違いなどの制限を受けずに、各種FA機器の制御、プログラミング、データ収集などを標準化できます。

※2. CompoNet
CompoNetはDeviceNetやEthernet/IPなどのオープンネットワークの世界的な普及を支援しているODVAにより、2006年2月に仕様化された世界初のセンサ&アクチュエータ層向けネットワークです。オムロンが長年、FA現場で培ってきた高速・省配線ネットワーク技術とODVAが保有するCIPネットワーク技術を融合した新世代のハイパフォーマンス&インテリジェントなネットワークがCompoNetです。CompoNetの主な特長として業界最速レベルの多ノード&高速通信、簡単な設定、高い施工性などが挙げられます。
詳細お問い合わせ先
オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 
コントロール機器統轄事業部ネットワーク事業推進部 
芝 武史
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
TEL:075-344-7116
URL:http://www.fa.omron.co.jp/

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