現場のメンテナンス作業における安全方策を提供する イネーブルグリップ・スイッチを発売
- 2007年9月27日
- オムロン株式会社
オムロン株式会社は、次の制御機器新商品を10月1日から発売します。
- イネーブルグリップ・スイッチ 形A4EG <イメージ写真>
2003年に機械安全の国際規格ISO12100が正式発行されたこと、さらに、2006年4月に労働安全衛生法の改正により、国内の機械・装置の安全化が急速に進んできています。
機械安全における原則は人と機械を物理的に隔離することであり、そのためのセーフティドアスイッチやセーフティライトカーテンなどの安全入力機器と、その入出力状態を確認した上で機械・装置の起動を制御する安全インターロック機器(安全回路を組んだ機器)が必須とされています。
しかしながら、製造現場のメンテナンス時においては、危険部を動かしながら行わなければならない作業が多く見受けられ、そのような危険な作業に対する安全方策に課題がありました。
今回発売するイネーブルグリップ・スイッチ形A4EGは、柵内などの危険領域において、作業者がメンテナンス等の非定常作業を行う際、機械の予期しない動作から危険回避するために使用するセーフティコンポです。
作業者が危険領域において、手持ちの操作スイッチにてロボットのティーチング、設備の段取り替え、保守やメンテナンスを行う際、危険源(ロボットなど)の予期しない動作により、危険な状態になる可能性があります。その際、手持ちの操作スイッチを本能的に手から離すか、強く握りこむかは想定がつきません。
そのため、通常のスイッチでは強く握りこんだ時にはOFFにならず危険源がそのまま動作しつづけ、作業者が被災する可能性があります。しかし、イネーブルスイッチは、スイッチ部を軽く押した状態(中間位置まで押されている状態)を保持している間に限り、機器やロボットの手動運転を許可します。対して、スイッチ部を強く握りこんだり(中間位置を過ぎて押された状態)、手を離したりする時(押されていない状態)には機器やロボットなどがOFFになり、運転を停止させることができます。
イネーブルグリップ・スイッチの主な特長
軽快なクリック感でスリーポジションを実感
独自のスナップアクション機構により軽快なクリック感を実現、スイッチが中間位置まで押し込まれている状態や、中間位置を過ぎて押された状態を確実に実感できます。また、スイッチ部の端部を押し込んでも、片押し対策設計にて、片側だけを押してもクリック感を損なうことなく、確実に動作します。
アプリケーションに応じたラインナップ
非常停止用押ボタンスイッチ付きタイプと、モーメンタリ押ボタンスイッチ付きタイプ(12月発売予定)もラインナップしています。モーメンタリ押ボタンスイッチ付きタイプを使えば、イネーブルスイッチを押しながら左右のスイッチを押すことにより、メンテナンス対象の装置を上下もしくは左右に調節移動させることができます。
設置やモード切替の簡単化を実現するオプションも充実
メンテナンスモードと通常運転モードの切替をモード切替スイッチの代わりに、ドアスイッチへのキーの抜き差しで実現できるホールディングキー(オプション)も準備しています。
セーフティ・アプリケーションコントローラとの親和性
当社にて発売中のセーフティガード・スイッチングユニット形G9SX-GSやセーフティネットワークコントローラ形NE1Aと組み合わせて複雑なメンテナンス回路も簡単に構築できます。
価格(税抜)
17,500円から
生産工場
オムロン出雲株式会社
主な仕様
定格絶縁電圧 | 250V |
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定格通電電流 | 2.5A(イネーブルスイッチ部) |
定格負荷 | DC24V 0.3A(誘導負荷) |
最小適用負荷 | DC24V 4mA |
保護構造 | IP66(形A4EG-C000041) |
電気的耐久 | 10万回以上(定格負荷) |
使用周囲温度 | -10~+55℃ |
外形寸法 | H174 x W48 x D60 |
目標販売台数
初年度 8,000台
- 詳細お問合せ先
- オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー セーフティコンポ事業部
商品開発部 商品計画課 主出陽一
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
TEL 075-344-7093