小型・高周波・高信頼の「RF MEMSスイッチ」 08年1月より販売を開始
- 2007年9月25日
- オムロン株式会社
オムロン株式会社は半導体テスタや高周波計測器等に使用される小型・高周波・高信頼のRF MEMSスイッチを開発し、08年1月より販売を開始いたします。<イメージ写真>
販売を開始するRF MEMSスイッチは、当社でこれまで十数年の量産実績のあるMEMSセンサの生産ノウハウをベースに、MEMS設計技術、高周波設計技術を活かしています。
これにより、量産性および信頼性に優れ、また、世界最小クラスのMEMSチップをパッケージングすることで5.2×3.0×1.7mmの小型サイズの実現と10GHzの高周波伝送を可能にしました。
第一弾として単極双投タイプ(SPDT)を市場に投入、今後ラインナップを拡充する予定です。
このRF MEMSスイッチを、07年10月2日(火)から6日(土)まで幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2007」に出展いたします。
開発の背景
近年のメモリーやシステムLSIの高速化に伴い、これらを電気的に検査する半導体テスタにも高速化・低消費電力化・小型化が求められています。現在、高速の半導体テスタに使用されるRFスイッチには、高周波域において優れた高周波特性が得られるメカニカルリレーが用いられていますが、これらを実現するためにはサイズが大きい、駆動時の電力消費が大きいという課題があります。半導体テスタには1万個規模でRFスイッチを搭載する必要があり、メカニカルリレーではシステム規模が大きくなります。そのため機器設計時の制約が大きく、また総じて消費電力が大きくなりがちです。また、メカニカルリレーは開閉寿命が短く、交換頻度が高いなどの課題もあります。 市場では、高周波域で優れた高周波特性を持つ小型で開閉信頼性の高いRFスイッチが熱望されており、当社のRF MEMSスイッチは、市場要求に応えられる全く新しい発想のRFスイッチとして、より高速な半導体テスタの実現に貢献できます。
特長
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小型
独自の3次元微細加工技術により、MEMSチップサイズ1.9×1.0×0.9mmを実現。この世界最小クラスのMEMSチップをパッケージングすることで5.2×3.0×1.7mm 単極双投の小型のRFスイッチを実現。
10GHz高周波伝送に対応
チップ、パッケージのトータルでの伝送線路の高周波設計を最適化することで10GHzの高周波伝送に対応。
1億回の開閉信頼性
接点形成技術とウェハレベルパッケージング技術により1億回以上の開閉信頼性を達成。
低消費電力
静電駆動方式を採用することで、10μW以下の低消費電力を実現。
主な仕様
定格(推奨値)
使用温度範囲 | -20℃から+85℃ |
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駆動電圧 | 34V |
仕様(参考値)
接点構成 | 単極双投(SPDT) |
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サイズ | 5.2×3.0×1.7mm |
特性インピーダンス | 50Ω |
インサーションロス | 1.0dB(10GHz) |
開閉信頼性 | 1億回(0.5V/0.5mA 抵抗負荷) |
構造
用途
半導体テスタ、高周波計測器、高周波部品
担当工場
オムロン株式会社 水口工場
価格
オープン価格
- 詳細お問合せ先
- オムロン株式会社
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー
事業統轄本部 センシング&モジュ-ルアプリ事業部
TEL:075-344-7148
Web: https://www.omron.co.jp/ecb/products/rf/index.html