今般、社外監査役に選任されました市毛由美子と申します。1989年の弁護士登録から一貫して企業法務に携わる一方、2009年からの約3年間は弁護士会の役員として業務執行を担い、その後、多様な業種の上場会社社外役員を経験してきました。
株主総会の翌週、3日間の新任監査役のための集中トレーニングがあり、経営理念や中長期の経営戦略、各カンパニーの現状と課題等の詳細な説明を受けました。新任役員が一日も早く議論の輪に入れるよう、緻密な工夫がなされている事に感銘しました。更に、監査役会では、今期監査役会監査計画の立案にあたり、時間をかけ徹底的かつ本質に迫る議論がなされているところです。このように、外部からも高い評価を得ているオムロンのガバナンスの実践に、監査役として関われることを誇りに感じ、かつこれを進化させるべく責任の重さを感じております。
ガバナンスは経営戦略と表裏一体の関係にあり、オムロンの経営陣は、現在直面している事業環境の変化に対応した構造改革をスピード感を持って取り組んでおられます。社外監査役としては、従来型の守りの監査業務に加えて、攻めのガバナンスの観点から、時間軸を意識し、今やるべき事をやらない事(不作為)のリスクも注視したうえで、精度の高いモニタリングをする必要性を感じています。これまでの弁護士業務の経験、及び他社社外役員としての経験・知見をもとに、少しでもお役に立てるよう尽力したいと思います。