CEOメッセージ

「選択と分散」で、コロナショックを乗り越える。ニューノーマル時代に勝ち残る「企業理念経営」。2020年9月 オムロン株式会社 代表取締役社長 CEO 山田 義仁

2008年のリーマンショックから12年経った2020年、世界は突如、新型コロナウイルスという新たな脅威に見舞われました。山田社長は、「想定外のことが常態化するこのニューノーマル時代を、私たちはしっかりと勝ち残って行きます」と述べています。

オムロンならではの企業理念経営の下、「選択と分散」という新たなコンセプトを掲げた山田社長に、未来を切り拓くための決意を聞きました。(聞き手|統合レポート編集部)

前例なき危機を乗り越えるために必要なこと

編集部(以下太文字):新型コロナウイルスの世界的な蔓延によって、世界経済はリーマンショックを超える打撃を受けています。この状況をどのようにとらえていますか。

新型コロナウイルス感染症がパンデミック(世界的大流行)へと拡大したことで、需要が世界的に落ち込み、あらゆる産業に陰を落としています。世界経済へのダメージは、今後さらに本格化することも覚悟しています。雇用不安が生じ、個人消費にも悪影響が出ます。企業経営はさらに厳しい窮状に陥るかもしれません。まさに「淘汰の時代」を迎えています。

一方で、時計の針が大きく前に進みました。たとえば医療現場では、さまざまな規制でこれまで進まなかった遠隔診療がグローバルで進みました。また生産現場では、ソーシャルディスタンスを保ち、社員の健康を守るために、人と協働するロボットによる新たな省人化ニーズが高まっています。

このように、いま「総需要の減退」と「新たなニーズの胎動」という2つの変化が同時に起こっています。オムロンはそれらに真正面から向き合い、この淘汰の時代を勝ち残っていきます。

最近、「選択と集中」という聞き慣れた言葉ではなく、「選択と分散」という興味深いコンセプトを掲げられています。どのような意味と狙いが込められているのですか。

オムロンは、以前から「選択と分散」を進めてきました。オムロンにおける「選択」とは、企業理念に基づいて、自分たちのコア技術が活きる事業領域を選ぶことです。そしてその中でも、オムロンがみずから取り組むべき領域と、協力者やパートナーに協力してもらう領域を明確にします。かたや「分散」は、ひとつの特定となる事業や顧客、国だけに依存するのではなく、複数の「柱となる事業」を確立することを意味しています。現在のような不確実性が極めて高い環境では、ひとつの特定の事業や顧客、国だけに依存することはリスクを高めます。複数の自立した「柱となる事業」を持つことでリスクを分散でき、かつ、それらが有機的につながることでレジリエントな組織になります。

通常、複数の事業をグローバルに展開すると、効率は悪くなります。しかし、オムロンには共通の価値観である企業理念があるので、それぞれの組織が自律的に行動しても、シナジーを発揮することが出来ます。また、「分散」には、多様性という考えも含んでいます。何を選択し、いかに分散させるか、またどのように多様性を取り込むか。我々はこれらを常に考えながら、事業ポートフォリオの強靭化に取り組んでいます。

オムロンは2019年度、「車載事業の譲渡」という大きな意思決定をしました。それは制御機器、ヘルスケア、社会システムの3つの事業と、これらを支える電子部品事業を将来の成長に向けたエンジンとして「選択」したからです。そして、この選択した3+1の「柱」の事業でしっかりと収益を上げていくことが、私たちが目指す姿です。コアとなる事業に他事業が寄りかかるといった構図は、我々が目指している姿ではありません。事業領域を「選択」したうえで、柱となる事業は「分散」させています。どこか一つの事業に逆風が吹いても、その影響を他の事業が補い、全社を安定させることができるのです。

コロナショックという有事の中で、オムロンはどのように社員を守り、事業継続を実現したのでしょうか。そこでも「選択と分散」が機能しましたか。

もちろん、有効に機能しました。オムロンでは社員の健康を守ることを最優先とし、感染症拡大初期の1月下旬には、世界各地から情報がリアルタイムかつ一元的に集まる体制を整えました。そして同時に、エリアごとの変化に応じて工場を一時的に休止したり、出勤を規制して在宅勤務に切り替えたりするなど、臨機応変な対応を指示しました。社員の健康を守りながら、操業を維持して供給責任を果たす。この両立こそが経営者の責任にほかなりません。

オムロンではサプライチェーンにおいて、日本・中国・東南アジアという三極体制を確立し、お互いが有機的にカバーすることで、リスクを分散しています。感染症拡大の初期には、中国での生産が停止しましたが、日本と東南アジアの生産拠点がバックアップすることで、供給を途絶えさせることなく、危機を乗り越えました。これは、「分散したうえで、自律した組織を有機的につなぐ」という下地があったからこそ可能だったといえます。具体的には、自律的な補完体制によるスムーズな生産移管と生産技術の共有の成果です。このように、自律した組織同士がつながり、互いにバックアップする能力を持つことで、「選択と分散」が成り立つのです。

サプライチェーンにおけるBCP体制(主要生産拠点)

三極の生産体制で運営しており、お互いをカバーできる生産体制を構築。

中国 4拠点:上海・大連・深圳、日本 8拠点:草津・綾部・松阪など、東南アジア 3拠点:インドネシア・マレーシア・ベトナム

企業理念が「解放」する、社員の情熱

有事の最中でも、世界各地で企業理念が実践されたと聞きました。具体的にはどのような事例がありましたか。

多くのチャレンジが世界各地で行われました。特に私が嬉しかったのは、社員たちが「いま自分たちにできることは何か」と考え、自発的に行動を起こし、挑戦してくれたことです。

例えば、制御機器事業では欧州のエンジニアが、自主的に社外の人工呼吸器開発プロジェクトに参画したり、米国やアジアでは、UV(紫外線)光を使った無人消毒ロボットの開発にパートナーと共に挑戦してくれました。また、中国やイタリアのヘルスケア事業の生産拠点では、感染症が拡大する中においても、政府の要請に応え、体温計やネブライザー、医療用吸引機といった、新型コロナウイルス感染症の治療に欠かせない製品の生産をやりきってくれました。ほかにも、現地の社員たちが自発的に動き、企業理念を実践してくれた例はたくさんあります。

企業理念に関し、よく組織への「浸透」という言葉が使われますが、私のイメージは違います。浸透させるのではなく「解放」、つまり“解き放つ”イメージです。企業理念で掲げるソーシャルニーズの創造を「自分ごと」としてとらえられれば、社員はみずから考え、行動します。そして仲間の企業理念の実践に周りが共鳴することで、世の中を変える大きなムーブメントになります。社員一人ひとりがよりよい社会の実現に向けて一歩を踏み出す。その情熱を「解放」するのが企業理念経営であると私は考えています。

選択と分散の取り組み

取り組み 成果 機会
事業ドメイン
  • 成長領域にアドレスした3ドメイン+1事業を設定
  • IAB、HCB、SSBと3事業を支えるEMCを注力事業と設定
  • 注力領域を自動的に見直しできるROICの仕組みを経営にビルトイン
  • 次の柱となる新規事業の創出
  • サービス事業による収益の拡大
事業拠点
  • 海外地域統合管理拠点によるグローバル経営体制の確立(6拠点)
  • 海外重要ポジションの現地化
    (2020年度目標66%に対し2019年度70%)
  • 海外人事機能のシンガポールへの移転
  • 海外地域統合管理拠点の機能強化
  • ブロック経済化、地政学リスクに対応できるガバナンス機能の強化
技術
  • 「センシング&コントロール+Think」による技術開発
  • OSX*による、社外パートナーとのイノベーション創造の取り組み加速
  • OVC*による、社外ベンチャーへの投資を通じた技術獲得
  • 先進技術の社会への実装
生産体制
  • 日本・中国・東南アジアのグローバル三極生産体制の確立
    (IAB : 日本 草津/綾部・中国 上海・インドネシア)
    (HCB : 日本 松阪・中国 大連・ベトナム)
  • 地産地消に即した生産拠点の分散 (欧州・米国等)
  • 各生産拠点における、代替生産機能のさらなる強化
購買機能
  • 集中購買によるグループ購買量に基づく優位なQCDの獲得
  • コロナ禍での安定調達の実現
  • 先進部材の採用による商品競争力の強化
  • ロジスティクスの最適化による調達コストの削減
ダイバーシティ
  • キャリア人財の採用(2019年度99名、新卒は174名)
  • ジョブ制度による異能人財の採用
  • 人財の流動性強化、人事制度の再整備
  • 国内女性管理職比率の増加
  • 取締役会の多様性(外国人)

* OSX:オムロン サイニックエックス株式会社
* OVC:オムロン ベンチャーズ株式会社

2019年度の振り返りと2020年度の事業計画

2019年度を振り返ると、米中対立の激化とコロナショックによって激しい荒波を受けた形です。2019年度の業績を、どのようにご覧になっていますか。

厳しい一年でした。年明けの第4四半期に想定外のコロナショックに襲われましたが、それ以前から、米中貿易摩擦による地政学リスクが当社にも重くのしかかっていました。貿易と設備投資のスパイラルダウンが制御機器事業に大きく影響し、19年度の全社業績は前年比で546億円の大幅減収となりました。売上が大きく落ち込んだ一方で、減益幅は最小限に抑えることができました。

これは、稼ぐ力を示す「GP率」(売上高総利益率)を向上できたことの成果です。一般的には売上が落ちればGP率は下がるものですが、当社のGP率は前年から0.4ポイント向上し、44.8%と過去最高を記録しました。これは、ソリューション販売への転換や、競争力のある新商品投入などの「ROIC経営」の取り組みを継続的に積み上げてきた結果です。

2019年度連結業績(億円)

2019年度実績 前年度比・差
売上高 6,780 △ 7.5%
売上総利益 3,037 △ 6.7%
営業利益 548 △ 18.6%
当期純利益* 749 + 37.9%
売上総利益率 44.8% + 0.4 p

*当期純利益は非継続事業(車載事業)当期純利益(売却益を含む)を含めています。

GP率の向上は、変化に負けない収益力がついてきた証といえます。財務基盤も着実に強化されています。リーマンショックが起きた2008年度と、今回のコロナショックが起きた2019年度の数字を比較すれば明らかです。GP率は2008年度の34.8%から10ポイント向上しました。現預金、借入金、株主資本比率も大幅に改善しています。

財務基盤の変化(億円)

2008年度 2019年度
GP率 34.8% 44.8% + 10.0%
現預金 466 1,855 398.0%
借入金 544 17 3.1%
株主資本比率 55.4% 70.0% + 14.6%

一方で、景気の荒波に負けることなく売上を押し上げていく成長力には、課題が残りました。「自走的な成長構造の確立」という観点では、まだまだ力が足りません。今後は、「自走的成長力」を身につけるために全社一丸となって「両利きの経営」*に取り組みます。「両利きの経営」とは、企業が永続的に発展していくために、「既存事業の深化」と「新規事業の探索と確立」に、同時にバランスよく取り組むことを意味しています。既存事業の成長だけでは飛躍的な売上成長は実現できません。オムロンの使命でもあるソーシャルニーズの創造を通じて、新たな事業領域を創っていくことに取り組んでいきます。

* チャールズ・A・オライリー、マイケル・L・タッシュマン(2019)「両利きの経営」

さらなる逆境が予想される2020年度をどのようにサバイブするのか。第一四半期の実績を踏まえて2020年度の見通しを教えてください。

新型コロナウイルスの厄災は1年では終わらないと見ています。最終需要の減退が大きくのしかかります。まずは、淘汰の時代を生き抜くのが最優先です。

第1四半期の業績は、新型コロナウイルスによる未曽有の危機の中でも変化対応力を発揮した結果、前年比で売上は減収となるも、利益は大幅な増益となりました。この理由は主に3つあります。

2020年度第一四半期実績(億円)

2019年度
1Q実績
2020年度
1Q実績
前年同期比
売上高 1,600 1,465 △ 8.5%
売上総利益
(売上総利益率)
715
(44.7%)
664
(45.3%)
△ 7.2%
(+ 0.6P)
営業利益
(営業利益率)
100
(6.3%)
125
(8.5%)
+24.2%
(+ 2.2P)
四半期純利益 85* 97 + 13.5%

* 非継続事業(車載事業)にかかる非継続事業四半期純利益を含めています。

一つ目は、デジタル業界の急激な需要増加をはじめ、マスクなどの防疫製品増産の需要や、体温計の需要拡大といった、コロナ禍で生まれた突発的な需要を確実に捉え、減収幅を当初の想定より圧縮することができたことです。二つ目は、商品力の強化や、変動費コストダウン、構造改革などに継続して取り組み、売上総利益率をさらに向上させたことです。そして三つ目は、期初に定めた固定費の削減を計画通りに進捗させたことと、新型コロナウイルスにより事業活動が制限されたことによる、固定費の圧縮があったためです。

第1四半期は、想定以上の好業績となりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大は長期化の様相を呈しており、市場環境の不透明感は継続するとみています。よって、少なくとも年度内は厳しい状況が継続するという前提で、不確実性の高いものは極力排除したコンサバティブなシナリオを選択して、減収減益の通期計画を立てました。もちろんこれで良しとしているわけではなく、事業機会を確実に捉えて、上積みを狙っていきます。不透明な事業環境ではありますが、アフターコロナに向けた将来の成長に不可欠な投資は継続してやり切ります。

2020年度、2021年度の2年間を、「アフターコロナを見据えた準備と変革の期間」と位置付けられました。

「ウィズコロナ」の時代はしばらく続くと見ています。そのインパクトは未来の社会に対しても強烈な影響を与えるでしょう。よって、この2年間は有事対応の期間とし、事業継続と収益確保に向けた危機対応を最優先します。それに加えて、アフターコロナに向けた準備と変革を同時に進め、次の長期ビジョンづくりも進めていきます。この期間を経て次の長期ビジョンは、2022年度よりスタートします。コロナショックは大きな試練ですが、オムロンが創造すべき近未来のソーシャルニーズの輪郭をよりはっきりと浮かび上がらせました。人々の価値観もビジネスモデルも社会のあり方も大きく変わろうとしています。オムロンは、この変化をとらえ、世に先駆けてソーシャルニーズを創造する企業であり続けるための変革を、この2年間で加速します。

大変革時代にオムロンの存在意義を示す

社会の大変革が進む中で、オムロンは次の長期ビジョンにおいて、どのように事業を変革し、自らの「存在意義」を発揮していきますか。

制御機器、ヘルスケア、社会システムと、それらを支える電子部品事業を成長エンジンとしていく構図は基本的に変わりません。ただしその中で、次の「3つのチャレンジ」に取り組みます。

一つ目は、新たなニーズに対応した「既存事業の深化」です。たとえば、遠隔診療に対応した事業や、さらなる省人化を実現するロボットなどの制御機器事業です。アフターコロナの社会では、自動化がますます進みます。ここにしっかりアドレスしていくことが肝心です。

二つ目は、「新規事業の確立」です。例えば、モノからコトにニーズが大きく変化するという流れに沿った「事業のサービス化やリカーリング化」です。制御機器事業では、我々がこれまでに得た知見とデータを生かし、不良品を出さない究極の生産ラインづくりを実現します。AIを搭載した世界初のコントローラーや、画像処理システムにAI技術を搭載することで、膨大なデータを学習することなく傷や欠陥を検出できる業界初の画像処理システムなど、独自の技術を活用して事業のサービス化・リカーリング化を確立していきます。

また、ヘルスケアでも心筋梗塞や脳卒中といった重篤な発作を撲滅する「ゼロイベント」の実現に向けた遠隔診療サービスを米国からスタートさせました。このサービスは、今後5年間でユーザー数10万人、事業規模は50億円以上を目指します。

三つ目は、オムロンの全事業を支える「オペレーションの刷新とデジタル化」です。数年前から新たな情報基幹システムの導入プロジェクトを進めていますが、新規事業の確立、事業のサービス化やリカーリング化を実現するためには、基幹システムがそれに合致したものでなくてはなりません。さらには、新たな社会的課題を解決するためのプロジェクトに、世界各地から最適な人財をアサインし活躍してもらうための人事制度刷新にも取り組んでいきます。

これらの3つのチャレンジは、オムロン自身の自己変革への挑戦です。

オムロンの注力ドメイン

三角形の底辺部分「デバイス/モジュール事業」頂点部分「ファクトリーオートメーション」右辺部分「ソーシャルソリューション」左辺部分「ヘルスケア」、中心の円「センシング&コントロール+Think

今後の世界は、未知の感染症の拡大や大規模な自然災害、地政学リスクの高まりなど、さまざまな危機が同時に起きる「リスク多発の時代」になるかもしれません。そのような中で、オムロンは社会的課題を解決しながら、どのようにグローバルという舞台で成長していきますか。

想定外のことが常態化する、それが“ニューノーマル”の時代です。感染症や自然災害だけではなく、破壊的な技術革新も起こってくるでしょう。ですから、不確実性や急激な変化を前提とした経営をやっていくしかありません。では、どうすればそれができるのか。私は、「企業理念経営」しかないと考えています。

まずは自分たちの存在意義は何か、どんな社会的価値を提供すべきか、その本質を理解する。そして、より現場に近いところで臨機応変に対応するために、経営と現場を支える人たちが連結し、迅速に意思決定を下す。もしうまくいかなければ、すぐさま修正し、再度挑戦する。こうした一連の行動を高速で回していく。そういう経営でなければ変化に対応できません。

ですから、皆が同じ方向を向いて前を進んでいくためには「共有できるもの、共鳴できるもの」がとても大切です。オムロンの場合、それが企業理念です。コロナショックという試練を乗り越えるうえで、いまこそこの「企業理念経営」と「共鳴するマネジメント」が大きな力を発揮すると信じています。

コロナショックを受けて、国際機関や機関投資家などが相次いで声明を発表し、産業界に「本気のESG経営」を求め始めました。オムロンには、知財や人財、環境、ガバナンスといった「非財務の無形資産」も数多くあります。それらをどのように将来の企業価値につなげ、企業理念経営を加速させますか。

貧困や気候変動など、SDGs(持続可能な開発目標)で掲げられているさまざまな社会的課題はコロナ以前からのものであり、解決するどころか、むしろ悪化しています。そのような中で、企業に何ができるのか、どのような経営をするのか、投資家に限らず、すべてのステークホルダーの目はますます厳しくなっており、企業の本気度が問われています。このような社会からの期待に対し、オムロンは、具体的なサステナビリティ課題を設定し、明示することで、社外をも巻き込んで、課題を解決していくループを回していきます。この取り組みが共鳴の軸となって広がり、優秀な人財がオムロンに集まってきます。彼らとともに事業を通じて社会的課題を解決することで、事業の拡大再生産につなげていきます。

サステナビリティの取り組み以外にも、オムロンには、企業理念をはじめ、これまで培ってきたコア技術、実効性のあるガバナンス、そして何より、社会的課題の解決に情熱を燃やす社員がいます。その力を結集して、事業を通じた社会的課題の解決という使命に真正面から取り組んでいきます。なぜなら、それが企業理念の実践にほかならないからです。

ニューノーマル時代に向けて、社長としての思いや決意を聞かせてください。

新型コロナウイルス感染症はまだ終息していません。まずは、今の淘汰の時代をしっかりと勝ち残ること。社員の健康を第一に、事業を継続しつつ、いかにアフターコロナに向けて将来の成長への種まきができるかが勝負です。

振り返ってみると、オムロンはリーマンショックの時、今より財務基盤が脆弱だった中でも、将来の成長に向けた種まきをしっかりやりました。それが今、制御機器事業の「i-Automation!」などのビジネスモデルとなって花開き、成長の原動力となっています。逆風の時に何をするか、それが次の未来を決めるのです。

その意味では、M&A&アライアンスも将来の成長に必要な種まきの一つであり、この逆風はチャンスでもあります。M&A&アライアンスを含め、社外の新しい能力と我々の強みをかけ合わせることで、次の時代に大きく飛躍するための準備を着実に進めていきます。

私たちが目指すオムロンは、世界中の人々からその存在を必要とされ、期待される企業です。ニューノーマル時代においても、変わらず社会の発展に貢献し続けることで、持続的な成長を実現していきます。

証券コード:6645

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