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小型・軽量の産業向け蓄電システム「KPBP-B」システムをリリース 自治体施設や流通小売店舗、中小規模工場などにおけるカーボンニュートラルの実現とレジリエンス強化に貢献

  • 2022年03月16日
  • オムロン株式会社

オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:細井俊夫、以下、OSS)は、産業向け蓄電システム「KPBP-B」システムを2022年6月中旬にリリースします。
OSSは、小型・軽量の産業向け蓄電システム「KPBP-B」システム(産業用蓄電パワーコンディショナ出力:5.6kW、蓄電容量:16.4kWh・9.8kWh)の提供を通じ、これまで蓄電システムの導入が進んでいなかった自治体や流通小売業、製造業などにおけるカーボンニュートラルの実現、レジリエンス強化に貢献します。

商品名 各システム※1 販売価格 販売目標(3年間累計)
産業用蓄電システム
「KPBP-B」シリーズ
ハイブリッド蓄電システム
KPBP-B-SET-HYB164-N
KPBP-B-SET-HYB98-N
オープン価格 2,000システム
200V対応ハイブリッド蓄電システム
KPBP-B-SET-HYB164-T
KPBP-B-SET-HYB98-T

産業用蓄電パワーコンディショナ、蓄電池ユニット16.4kWh、9.8kWh(左より、産業用蓄電パワーコンディショナ、蓄電池ユニット16.4kWh、9.8kWh)


近年、脱炭素社会の実現、および災害時の事業継続を目的に、自治体や企業における太陽光発電システムや蓄電システム導入のニーズが高まっています。一方で、産業向けの蓄電システムは、家庭用と比較し本体価格が高額となることや、本体サイズが大きく、設置スペースの確保が困難であることが普及の妨げとなっています。

そこでOSSは、現在提供している家庭用蓄電システム「KPBP-A」シリーズをベースに開発を行うことで、価格競争力を保持しつつ、設置場所の選択肢が広がる小型・軽量化と施工のしやすさを実現した産業向け蓄電システムの提供を開始します。本システムは、オムロンの完全自家消費専用パワーコンディショナ「KPW-A-2」と併設し連動して動作させることで高速・高精度の負荷追従制御※2を通じたロスの少ない自家消費を行います。加えて、発電電力のうちの余剰電力を効率よく充電させた上で放電することができ、システム全体の自家消費率向上による電気代の削減と災害時のBCP強化に貢献します。また、保護継電器等の高圧受電設備との接続が可能で、高圧契約を行う施設においても蓄電システムの導入が容易となります。

OSSは、本製品の提供を通じて、自家消費型の太陽光発電システムのさらなる普及や再エネの活用によるカーボンニュートラル社会の実現、および災害に強いレジリエントな社会づくりに貢献してまいります。

製品の特長

  • 産業向け通信インターフェースを搭載
  • 太陽光発電用パワーコンディショナや保護継電器等の高圧受電設備との接続が可能
    機器構成を最小化しつつ、配線・設定工数を削減し、設置コストの抑制が可能
    また、外部接点端子を経由しデマンドコントローラと接続することで高圧需要家向けのピークカットにも対応
  • 災害時の事業継続、レジリエンス強化に貢献
  • 1システム当たり最大4kVAの電力を設備内の負荷に供給可能
    更に専用保護継電器KP-PRRV-CPCと併設し接続することで最大8システムの併設を実現
    非常時もPVユニットを経由し最大5.9kWの蓄電池への充電が可能となり、長期災害にも対応
  • 高い設置性・施工性
  • 家庭用蓄電システムをベースとした開発を行うことで、小型・軽量の設計を実現
    場所を選ばず設置でき、かつ1人での施工が可能となるため、設置工事費の抑制が可能
  • 安心安全の長期保証サービスを付与
  • システムに対し15年の長期保証サービス※3を適用しており、安心して製品を使用頂くことが可能

組み合わせによる特長

  • 太陽光発電の自家消費率向上
  • 「KPW-A2」の発電電力のうちの余剰電力分のみ最適にKPBP-Bシステムへ充電し放電することで自家消費率を向上させることが出来る。また蓄電システム内のPVユニットに接続された太陽光パネルの発電電力は直流で蓄電池へ充電可能につき、高効率な電力活用が可能
  • システムの省配線実現による設置工数の削減、設置柔軟度の向上
  • 専用保護継電器「KP-PRRV-CPC」を接続することで、個別CTを使用せずに高圧主幹計測※4が可能。個別CTが不要な分、システムの省配線に寄与しつつ、発電電力を単相側で自家消費した上で、余剰電力があれば三相側への電力供給と自家消費が可能
  • システム全体の停止リスクを回避
  • 「KPW-A2」との連動により、システム全体で負荷追従制御を実施。送電網(電力系統)への流出を防ぐためのRPR作動による発電停止を回避し、電気技術資格者の対応が必要な復旧コストの抑制が期待できる


システム構成イメージ図※5

システム構成イメージ図


※1  蓄電パワーコンディショナの出力は5.6kW。蓄電ユニットの容量は9.8kWh・16.4kWhの2ラインナップ。蓄電システム単位での増設は可能(高圧向け案件の場合、最大8システム(16.4kWh×8台=131.2kWh)まで併設可能)
※2 消費電力に対して発電電力を99%程度の高精度で追従して高速に制御する「高速・高精度負荷追従」 技術を搭載。発電超過の際も負荷追従制御が機能することで、系統への逆潮流やRPRの作動を回避。システム停止のリスクを回避
※3 構成機器の一部は10年保証
※4 キュービクルの1次側で計測
※5 システム構成イメージ図は高圧受電設備向けを想定


システムを構成する機器の主な仕様
産業用蓄電パワーコンディショナ

名称 産業用蓄電パワーコンディショナ
出力相 - 単相
交流出力 定格容量 HYB蓄電:5.6kW(標準力率 0.95)
定格電圧 AC202V(AC101V、2相)
自立運転時の最大出力電力 ハイブリッド蓄電:2.0kVA
ハイブリッド蓄電(トランスユニット接続時):4.0kVA
設置環境 海岸および汽水域から500mを超える屋外設置
使用周囲温度 -20~50℃(ただし結露および氷結なきこと)
使用周囲湿度 25~95%RH(ただし結露および氷結なきこと)
外形寸法(横×高さ×奥行き) 450mm×562mm×232mm(ケーブルボックスを含む※1
質量 約21.5kg(配線・配管などを除く)

*1. ケーブルボックスを使用しない場合、450mm×484mm×232mm(横×高さ×奥行き)となります。


PVユニット

名称 PVユニット
PV
直流入力
定格入力電圧 DC320V
入力数 4入力(4MPPT)
動作電圧範囲
(MPPT)
運転可能電圧範囲:50~450V
最大電力追従(MPPT)範囲:60~440V
入力電流範囲 許容最大短絡電流:48A(12A/1回路)
最大動作電流:44A(11A/1回路)
設置環境 海岸および汽水域から500mを超える屋外設置
使用周囲温度 -20~50℃(ただし結露および氷結なきこと)
使用周囲湿度 25~95%RH(ただし結露および氷結なきこと)
外形寸法(横×高さ×奥行き) 450mm×562mm×232mm(ケーブルボックスを含む)
質量 約13kg(配線・配管などを除く)

トランスユニット

名称 トランスユニット
PV
PCSからの
入力
電気方式 単相2線
定格容量 4kVA
電圧範囲 AC 202V
分電盤側出力 電気方式 単相3線
定格電圧 AC202V/101V
設置環境 海岸および汽水域から500mを超える屋外設置
使用周囲温度 -20~50℃(ただし結露および氷結なきこと)
使用周囲湿度 25~95%RH(ただし結露および氷結なきこと)
外形寸法(横×高さ×奥行き) 450mm×562mm×240mm(ケーブルボックスを含む)
質量 約25kg(配線・配管などを除く)

蓄電池ユニット

名称 16.4kWh蓄電ユニット 9.8kWh蓄電ユニット
種類 リチウムイオン電池
蓄電池容量 16.4kWh
(実効容量:14.8kWh)
9.8kWh
(実効容量:8.8kWh)
電圧範囲 DC210~290.5V DC126~174.3V
充電回復時間 約3時間(25℃ 満充電まで)
使用周囲温度 -10~45℃*1(ただし結露および氷結なきこと) 
使用周囲湿度 25~95%RH(ただし結露および氷結なきこと)
外形寸法(横×高さ×奥行き) 490mm×1009mm×295mm 490mm×741mm×295mm
質量 約150kg 約102kg

*1. 使用周囲温度範囲内であっても、蓄電池保護のために充放電を制限することがあります


マルチ蓄電用GW

名称 産業用蓄電システム用ゲートウェイ
接続台数 産業用蓄電パワーコンディショナ1台
通信方式 有線LAN(100Base -TX)
外形寸法(横×高さ×奥行き) 75mm×120mm×29.5mm
設置環境 屋内設置
使用周囲温度 -20~50℃(結露および氷結なきこと)
使用周囲湿度 25~95%RH(結露および氷結なきこと)
質量 約140g
遠隔モニタリングサービス 遠隔モニタリング、遠隔設定、異常時メール送信

仕様・製品デザインなどについては現時点での予定のため、予告なく変更する場合があります。


オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社について
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社は、これまで独自のオートメーション技術により、自動改札機などの駅務自動化システムをはじめ、世界初・日本初の社会公共システムを数多く生み出してきました。これからも労働力不足やエネルギー、レジリエントなどの社会課題をいち早く捉え、IoT・AI・ロボティクスなどの最先端技術、ソフトウェア、運用・メンテナンスのトータルサービスでソリューションを構築し、安心・安全・快適な社会づくりに貢献してまいります。


本件に関する報道関係からのお問い合わせ先
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社
グループ企画室 経営戦略部
TEL:03-6718-3702
事業に関するお問い合わせ先/一般のお客様からのお問い合わせ先
オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社
エネルギーソリューション事業本部 事業開発部
TEL:077-588-9843

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