大容量・急速充放電でVPP(※1)市場にも対応できる蓄電システム住・産共用フレキシブル蓄電システム「KPAC」シリーズ追加について
- 2017年8月23日
- オムロン株式会社
オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:山田 義仁、以下オムロン)は、小規模産業施設や戸建住宅に向け、フレキシブル設置と世界最小最軽量クラス(※2)の両立を実現した蓄電システム 「住・産共用フレキシブル蓄電システム:KPAC」をシリーズ追加(蓄電池容量:9.8kWh)し、2017年10月より発売開始します。
商品名 | 発売時期(予定)※3 | 販売目標(3年間累計) |
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住・産共用フレキシブル蓄電システム (蓄電池:9.8kWh) |
2017年10月 | 10,000台 |
(価格はすべてオープン価格)
製品の外観

左から、蓄電池ユニット、パワーコンディショナ
近年、国内のエネルギー関連市場は多様な変化を見せており、2012年夏に始まった再生可能エネルギーの固定価格買取制度(以下FIT法)をはじめとし、昨年4月よりスタートした電力小売全面自由化や本年4月より施行される改正FIT法など、エネルギー需要と供給のバランスを保ち、効率よく使用するためのニーズはますます広がりをみせるものと思われます。また昨今では、住宅用太陽光発電はグリッドパリティ(※4)に到達したといわれており、自らが使用する電力をより安価に自らで作る「自家消費」への移行が進むと思われ、エネルギー関連市場は今後も一定の市場が形成されるものと想定しています。
当社はこれまでもエネルギー関連市場に関わる社会ニーズにお応えするため、太陽光発電普及のための技術AICOT®やパワーコンディショナ、太陽光発電用ハイブリッド蓄電システムなど、様々な技術や製品・サービスをご提案してまいりました。
この度シリーズ追加する住・産共用フレキシブル蓄電システムKPACは、9.8kWhの大容量と急速充放電の両立を実現し、今後勃興が想定されるVPP(※1)市場にも対応が可能となります。また2009年にスタートした住宅用余剰買取制度の買取期間(10年)の終了時期にあたる2019年以降に想定される自家消費ニーズにもお応えするものです。
当社は今後成長が見込まれる蓄電市場に対し、蓄電システムの幅広い品揃えにより、停電などの安心・安全ニーズから自家消費ニーズ・VPP市場にも対応していきます。
主な特長
世界最小・最軽量クラスを継承
本年7月に発売した住・産共用フレキシブル蓄電システム(6.5kWhタイプ)のコンセプトを継承し、世界最小・最軽量クラスを実現しました。蓄電池は大容量9.8kWhで約78kgと軽量の上、コンパクト設計のため、設置場所を選びません。
9.8kWh:約78Kg 6.5kWh:約52Kg急速充放電対応でVPP(※1)システムにも対応
充放電能力が当社従来機種(太陽光発電用ハイブリッド蓄電システム:KP55Sシリーズ)より約1.2倍に向上しました。電気を短時間で充電したり、一気に放電できるので、これから本格化するVPPなどの分散電源システムへも対応が可能です。壁掛け設置により基礎工事が不要
蓄電池は、一般的な屋外での自立設置に加えて、壁掛け設置も可能としました。壁掛け設置なら基礎工事が不要で、水害や倒壊などの防災面でも安心です。フレキシブルな取りつけ方法で場所を選ばず設置できます。また大容量9.8kWでも約78kgと軽量なためクレーン搬入が不要となり、設置時の工数・工費の大幅削減を実現しました。自家消費ニーズにも対応
従来機種との施工性の統一(壁掛け設置可能・クレーン搬入不要)により、既に太陽光発電システムを導入されている施設や戸建て住宅などにも、簡単に後付設置ができます。2019年以降に拡大が想定される余剰買取制度の買取期間(10年)終了後の自家消費ニーズにも対応します。Echonet Lite(※5)にも対応
HEMSの共通プロトコルである「Echonet Lite」の搭載により、各HEMS機器との接続を実現しました。
また、最新の規格となるAPPENDIX ECHONET機器オブジェクト詳細規定「Release H」にもいち早く対応し、VPPなどの蓄電池の遠隔制御にも対応可能です。
主な製品仕様
蓄電池ユニット
項目 | 仕様 |
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種類 | リチウムイオン電池 |
蓄電池容量 | 9.8kWh |
充電時間 | 約6時間(25℃満充電まで) |
設置環境 | 屋外設置 |
外形寸法(横×高さ×奥行き) | 452×542×228mm |
質量 | 約78kg |
取付け方式 | 専用架台に取付、自立もしくは壁掛け |
パワーコンディショナ
項目 | 仕様 |
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定格出力(通常時) | 4.0kW |
設置環境 | 屋外設置 |
外形寸法(横×高さ×奥行き) | 650×493×222mm |
質量 | 約29kg |
取付け方式 | 壁掛け方式・ネジ止め |
※仕様・製品デザインなどについては現時点での予定のため、予告なく変更する場合があります。
- ※1
- VPP:Virtual Power Plant (仮想発電所)
点在する小規模な再エネ発電や蓄電池、燃料電池等の設備と、電力の需要を管理するネットワーク・システムをまとめて制御すること。 - ※2
- 2017年7月現在 当社調べ(容量同等クラス)
- ※3
- 現時点での予定です。具体的な発売日・出荷日などについては購入窓口までお問合せください。
- ※4
- 再生可能エネルギーによる発電コストが、系統からの電力料金と同等、もしくはそれ以下になる状態を指す。
- ※5
- エコーネットコンソーシアムが策定した通信プロトコル。国際標準化されており、HEMSにおける公知な標準インターフェースとして推奨されている。
本製品の詳細に関しては、次の担当者までお問合せください
オムロン株式会社 環境事業本部 グローバルマーケティング部
担当:米田 新 TEL:075-344-8160
当社は、低圧~高圧までをサポートする太陽光発電用パワーコンディショナのラインナップと蓄電池をはじめとするエネルギー関連製品を品揃えし、関連会社のオムロンフィールドエンジニアリングの140拠点のアフターサービス網と連携しながら、住宅用及び公共・産業用のエネルギー関連市場の普及に大きく貢献するとともに、エネルギーの変換技術と制御技術を用いて 「ムダなく創る・上手に貯める・かしこく使う」をサポートし、お客様のエネルギー効率の最大化に貢献してまいります。
オムロン株式会社について
オムロン株式会社は、独自のセンシング&コントロール技術を中核としたオートメーションのリーディングカンパニーとして、制御機器、電子部品、車載電装部品、社会インフラ、ヘルスケア、環境など多岐に渡る事業を展開しています。1933年に創業したオムロンは、いまでは全世界で約36,000名の社員を擁し、117か国で商品・サービスを提供しています。
詳細については、 https://www.omron.com/jp/ja/ をご参照ください。
- 報道関係からのお問合せ先
- オムロン株式会社
環境事業本部 グローバルマーケティング部 鈴木純子
〒600-8530 京都市下京区塩小路通堀川東入
TEL: 075-344-8160
ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。