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空調システムのエネルギー効率最大化に貢献する 熱フロー方式MEMS差圧センサを発売開始

  • 2013年3月21日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:山田義仁)は、最先端の熱式MEMSフローセンサチップを用いた「MEMS差圧センサ(※)」を開発、2013年3月21日より発売を開始します。

  • 形D6F-PH MEMS差圧センサ

近年、省エネルギーの観点から、さまざまなエネルギー消費量の見える化への取り組みが強化されており、HVAC(Heating, Ventilation and Air Conditioning)、VAV(Variable Air Volume)などの空調機器では、規制強化や対環境性に配慮したエネルギーマネジメントに対する認識が高まっています。そのため、BEMS、HEMSなどでは各エネルギー状況の監視、きめ細かな空調制御、換気制御のために、高精度なセンサが必要となってきています。
また、医療機器でも、麻酔器、呼吸器などできめ細かな制御やガスの使用量を把握するため電子化が進んでおり、ここでも高精度なセンサが求められています。
流量計測において一般的に使用されている静電容量方式やピエゾ方式などの差圧センサに比べ、当社は熱フロー方式であるため、計測範囲が広く、低圧力域での感度と再現性が優れています。さらに、内蔵するASICによりデジタル補正(直線補正、温度補正)を実施しているため、従来のアナログ出力タイプでは実現できなかった高精度かつ温度の影響を低減した差圧計測ができます。
当社はMEMS差圧センサにより、こうした流量状態の把握、空調や換気の制御効率の最適化を行うことで、空調システムのエネルギー効率の最大化、医療機器の測定精度向上に貢献していきます。

(※)差圧センサによる流量計測
流路に絞りを設けると流体の圧力が下がります。この圧力降下量は流体密度と流速に関係するため、絞りの上流側と下流側の圧力差(差圧)を差圧センサで測定することで流量が分かります。

特長

  • 高精度な計測
    デジタル補正アルゴリズムにより3%R.D.の高精度を実現し、制御効率の最適化に貢献。
  • ハイインピーダンスで配管影響を低減
    センサの流量抵抗を大きくすることで、バイパス方式による流量計測において、配管長、内径などの配管条件に影響を受けにくくなり、安定した測定が可能となります。
  • 小型パッケージにより、自由な設置が可能
    流体解析技術を駆使した流路設計により、26×22×18mmの小型パッケージサイズを実現。基板実装面積の削減などにより、システムの小型化に貢献します。
  • センサの異常検知が可能
    センサ素子のオープン、ショート異常、供給電圧の異常が検知可能であり、計測システムの信頼性向上に大きく貢献します。

仕様・性能

形式 形D6F-PH0025AD1 形D6F-PH0505AD3 形D6F-PH5050AD3
測定範囲(注1) 0~250Pa ±50Pa ±500Pa
適応流体(注2) 空気
電源電圧 2.3~3.6VDC
消費電力 最大20mA
無負荷, Vcc=3.3VDC, GND=0VDC, 25℃
分解能 12bit
ゼロ点精度 ±0.2Pa
スパン精度 ±3%R.D.
温度特性(スパン) 10℃変化ごとに±0.5%R.D.以下
応答速度 Typ. 25ns, Max. 50ns(12bit)
変換時間 Typ. 6ns(12bit)
通信方法 I2C
耐圧 10kPa
使用温度範囲 -20~+80℃(結露、凍結なきこと)
保存温度範囲 -40~+80℃(結露、凍結なきこと)
  • 注1.基準大気圧(1013.25hPa)時の圧力
  • 注2.ダストやオイル、ミストなどを含まない乾燥空気

簡易評価用デモキット

センサ性能と機器への適応性の簡易評価用に、変換ボード、ソフトウエアからなるデモキットをオプションとして準備しています。

価格

オープン価格

販売目標

2014年度 3億円

担当工場

オムロン株式会社 野洲事業所

センサ外観

形D6F-PH MEMS差圧センサ

詳細お問合せ先
オムロン株式会社
マイクロデバイス事業推進本部
マイクロデバイス事業部
営業推進部商品企画課
福本 昌滋
〒520-2362 滋賀県野洲市市三宅686-1
TEL: 077-588-9200
e-mail: masashige_fukumoto@omron.co.jp

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