"Sysmacオートメーションプラットフォーム*1" 国内初*2 安全を統合した新I/Oシステム NXシリーズを開発
- 2012年11月19日
- オムロン株式会社
オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:山田義仁)は、下記の商品を開発し、
2012年11月27~29日にドイツで開催される「SPS/IPC/Drive展」と
2012年12月5日~7日に幕張メッセ国際展示場にて開催される「セミコン・ジャパン2012*3」に参考出展します。
- I/Oユニット NXシリーズ (2013年春 発売予定)
- セーフティコントローラ NXシリーズ (2013年春 発売予定)
本商品はいずれも2011年7月より順次発売している "Sysmacオートメーションプラットフォーム" の対応商品です。
マシン制御システム構築においてシーケンス制御、モーション制御、セーフティ制御の統合を可能にする国内初*2のEtherCAT対応モジュール型新I/Oシステムです。
新I/OシステムNXシリーズは、マシンオートメーションコントローラNJシリーズ、オートメーションソフトウェアSysmac Studioと組み合わせることにより、装置の高速・高精度なモーション制御設計とセーフティ制御設計を、統合エンジニアリング環境の上で簡単かつフレキシブルに実現し、お客様の生産性向上と国際規格に準拠した安全性の確保に貢献します。
近年、生産機械の設計者には、製造現場のグローバル化や多品種・変量生産に適応したシステム化、さらに短納期化など、グローバルで勝ち抜く生産機械の設計が求められてきています。このような環境の中で、設計者は、国際安全規格に適合した機械設計の知識を高めつつ、マシン制御をつかさどるシーケンス制御、モーション制御、さらにセーフティ制御を同時に設計していかなければならず、従来より負荷が増大しています。
また、セーフティ制御の分野においても機能性や柔軟性が求められ、生産性を維持しながら安全を確保するというシステムへの期待が高まっています。
これらのニーズを受け、当社はシーケンス制御、モーション制御、セーフティ制御を統合した新I/OシステムNXシリーズを新たに提案します。
今回開発した新I/OシステムNXシリーズは、 "Sysmacオートメーションプラットフォーム" のコンセプトに従い以下を実現しています。
- One Connection : マシンオートメーションコントローラNJシリーズとセーフティコントロールユニット、スタンダードI/Oユニットが、ひとつのEtherCATシステムに混在可能。シンプルなシステム構築と作業効率向上に貢献。
- One Software : シーケンス制御、モーション制御、セーフティ制御を備えた制御システムのプログラム設計を、統合エンジニアリング環境であるオートメーションソフトウェアSysmac Studioによって一元化可能。これにより設計資産の標準化が進み、再利用性が高まることで、マシン制御の設計効率を飛躍的向上に貢献。
- *1. Sysmacオートメーションプラットフォーム
"One Connection" により、マシンオートメーションコントローラを核に、入力機器から出力機器をシームレスにつなぎ、機械全体の制御をひとつのコントローラで実現するもの。また、IEC 61131-3に準拠し、"One Software" によりプログラミング機能、モーション動作設計機能、ネットワーク設定機能など接続機器をひとつのソフトウェアで対応することによりユーザに生産性革新を提供するもの。 - *2. 2012年11月当社調べ
- *3. 「セミコン・ジャパン2012」では、EtherCAT協会ブースに出展します。
主な特長
Sysmac "One Connection" コンセプトに「セーフティ制御機能」を統合
今回、EtherCATのスレーブとして拡張性の高いモジュール型を採用したことで、シーケンス制御用の標準入出力機器、高速入出力機器はもとより、セーフティコントローラおよびセーフティ制御用の安全入出力機器を1つのスレーブ上で簡単に接続できるようになります。これにより、ユーザからの追加オプション仕様にも柔軟に対応でき、システム設計を容易にすると同時に、ケーブル1本で接続できるため作業効率も向上します。Sysmac "One Software" コンセプトに「セーフティ設計機能」を統合
従来のセーフティ制御設計は、シーケンス制御、モーション制御設計とは別に、設計、検証、デバッグ、試運転調整、立上げ、改善、機能追加などの設計サイクルを実施する必要がありました。今回、オートメーションソフトウェアSysmac Studio上でマシン制御設計と同じ操作動線、同じGUI*4でセーフティ制御設計のシステム構築が可能となり、迷うことなくスムーズに設計を進めることができます。
さらに、セーフティ制御設計のプログラム単位でのモジュール化を実現します。これにより、モジュール化されたセーフティプログラムを次の設計で再利用できるだけでなく、セーフティシステムの妥当性証明にかかる装置認証工数も削減可能となります。*4. GUI: Graphical User Interfaceの略。コンピューターのグラフィックス表示とマウスなどのポインティングデバイスにより直感的な操作を可能にするユーザーインターフェース
セーフティコントローラのプログラミング言語は国際標準のIEC 61131-3に準拠
今回セーフティコントローラに採用するプログラミング言語は、PLC Openが推奨する国際標準のIEC 61131-3に準拠(ファンクションブロックダイアグラム)したものであり、全世界で標準的に使用可能な設計環境を提供します。これにより、設計者の設計手順、プログラミングルールの習得時間を大幅に削減するとともに、設計資産のグローバル展開を効率化することに貢献します。モジュール型ユニットで省スペース化を実現
新I/OシステムNXシリーズは、モジュール型構造を採用。標準I/Oのユニット幅は12mmと24mm(セーフティCPUユニット:30mm、セーフティI/Oユニット:12mm)で、従来の当社端子台タイプのEtherCAT用リモートI/O*5に比べユニット占有幅を約70%削減し、装置や制御盤の小型化に貢献します。また、端子部が着脱可能なスクリューレスクランプ端子台タイプを採用しているため、配線工数の削減にも貢献します。*5. 当社GXシリーズDI/DO:16点 AI:4点の場合
I/Oリフレッシュの同期により超高速・高精度制御を実現
従来のリモートI/Oシステムでは、マシンオートメーションコントローラNJシリーズのCPUとリモートI/O制御用マスタ、スレーブの通信ユニットの個々のタイミングでI/Oリフレッシュ*6を行なっていたため、I/Oリフレッシュのタイミングのズレにより一定の周期での高速・高精度制御が実現できませんでした。NXシリーズI/Oユニットは、EtherCATにつながる機器間で時間を合わせるDistributed Clock機能を活用することで、マシンオートメーションコントローラNJシリーズのCPUとNXシリーズのI/Oユニット群のI/Oリフレッシュの周期を完全に同期させることが可能となり、モーション系のアプリケーションで要求される高速・高精度な制御を実現します。*6. I/Oリフレッシュ:PLCまたは基本I/Oユニットに直接つながれたセンサ/スイッチなどのPLC外のデータと、PLC内のメモリ領域(I/Oメモリ)のデータの一括交換処理のこと
お客様からの詳細お問い合わせ先
オムロン株式会社 インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
オートメーションシステム統轄事業部
セーフティ事業部 担当:坂東 (TEL: (+81) 075-344-7116)
- Sysmacは、オムロン株式会社製FA機器製品の日本及びその他の国における商標または登録商標です。
- EtherCAT®は、ドイツのベッコフオートメーション株式会社がライセンスを供与した登録商標であり、特許取得済みの技術です。
- その他、記載されている会社名と製品名などにつきましては、各社の登録商標または商標です。
- PLCopenは、PLC用プログラミング言語の国際標準規格であるIEC 61131-3(日本においてはJIS B3503)を普及する団体です。プログラムの標準化による、教育・運用・メンテナンス・エンジニアリングに関わるコスト削減を提言しています。
- 報道関係のお問合せ先
- オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
広報担当 中嶋
TEL: 03-6718-3581