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世界最小クラスのマイクロ振動発電器を搭載した センサモジュールの有償提供を開始

  • 2012年7月12日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長:山田義仁)は、東京大学との基礎研究に基づく世界最小クラスのマイクロ振動発電器を搭載したセンサモジュールを、共に事業化を進めてきた3社と共同で本年8月より有償提供します。

現在、センサは家電、輸送機器から道路、建造物などの社会インフラに至るまで、身の回りの様々な分野に使用されています。しかし、センサへ電力供給するための配線や電池交換などの保守が必要となるため、その設置場所や用途は限定されています。
このような課題を解決するため、当社と他の3社は、微弱な振動を電気エネルギーに変換する小型発電器(マイクロ振動発電器)のマーケティングや技術、製品開発を共に進めてきました。この発電器は、微弱な振動を効率的に電気エネルギーに変換し、安定的に電力を供給できるため、電源配線やメンテナンスが不要な電源として注目されています。今回、4社は、市場開拓を目的にこの世界最小クラスのマイクロ振動発電器とセンサを一体型のモジュールとして提供いたします。本製品の開発、提供における、各社の役割は以下の通りです。

  • 旭硝子(株)  :マイクロ振動発電器用のエレクトレット材料*1開発、提供
  • オムロン(株) :マイクロ振動発電器の開発、製造
  • 小西安(株)  :マーケティング、センサモジュールの提供、技術サポート
  • THHINK Wireless Technologies JAPAN社:センサモジュールの設計、開発

このマイクロ振動発電器は、エレクトレット材料を用いた静電誘導方式*2を採用しています。この発電方式は、圧電方式*3とは異なり発電部に曲げ応力がかからないため耐久性に優れています。また、発電部と駆動部を分離独立させた構造のため、バネの硬さ調整等により低周波数の環境振動にも対応が可能です。
さらに、静電誘導方式では世界最高のエネルギー変換効率(2012年7月オムロン調べ)を達成し、温度センサ、加速度センサなどへの電力供給に十分な性能を実現しました。
このマイクロ振動発電器サンプルは、7月11日より、東京ビッグサイトで開催される展示会 "TECHNO-FRONTIER 2012" の当社ブースなどで展示します。

マイクロ振動発電器の仕様・性能

  1. 大きさ :縦20mm 横20mm 高さ4mm
  2. 発電性能:100μW(30Hz、加速度0.15G(G=9.8m/s2)の場合の発電性能)
    振動周波数は、数~100Hzの範囲でカスタマイズが可能。
    発電性能は、今後、更に1.7倍に向上させる予定。
  • *1 正と負の電荷に分極した状態を半永久的に保持している絶縁体
  • *2 帯電したエレクトレット電極と対向電極を互いに向き合った位置で配置させると、対向電極にエレクトレットとは逆の極性の電荷が誘起せられる物理現象を利用した発電方式
  • *3 分極処理された物質(水晶や特定のセラミック)に歪を加えると、その歪エネルギーに比例した分極が物質内で現れ、電圧を誘導する現象を利用した発電方式
<参考資料>
  1. 振動発電センサモジュールの外観

    振動発電センサモジュールの外観

  2. マイクロ振動発電器の構造

    マイクロ振動発電器の構造

  3. マイクロ振動発電器の発電メカニズム

    マイクロ振動発電器の発電メカニズム※ 対向電極とエレクトレット電極を左右に振動させて発電

詳細お問合せ先
オムロン株式会社
エレクトロニック&メカニカルコンポーネンツビジネスカンパニー
事業統轄本部 センシング&モジュ-ルアプリ事業部
TEL:075-344-7148

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