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機械制御に必要な機能を統合した革新的コントローラ 次世代マシンオートメーションコントローラ新Sysmacを発表

  • 2011年7月11日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社は、下記の新商品を7月29日より発売いたします。  <イメージ写真>

商品の詳細につきしては、上記リンク先にてご覧頂けます。

マシンオートメーション進化の核となる第1弾商品

当社は、新たな市場価値を創造する10年と位置づけた2020年までの長期構想、VG(Value Generation)2020を今年度よりスタートしています。インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー(IAB)は、"世界中のオートメーションパートナーとして進化し続ける"ことをお客様にお約束し、FA領域における価値創造の具現化に挑戦しています。今回発売する新商品は、インテル コーポレーション様、日本マイクロソフト株式会社様の協力の下、骨格となるアーキテクチャを一新した次世代の革新的なコントローラ/ソフトウエアの第1弾商品です。当社は、両社の日本のFA業界のNo.1パートナーとして、今後更に協業範囲を拡大し、FAマシンオートメーションの進化に貢献していきます。

新商品開発背景・概要

従来FA用機器は、FA現場の厳しいロバスト性(安定性/信頼性)に応えるため、FA専用に設計・開発されてきました。機械制御の頭脳にあたるコントローラにおいては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)に各社独自に開発した機能・性能をつくりこんでいるため、お客様からの要求に対応するまでに時間差が生じ、お客様の機械の進化のスピードを制限していました。また、コントローラのプログラミングは、FA電気技術者用“ラダー言語”をベースに各社様々な仕様を用いているため、ソフトエンジニアは複数の言語仕様を同時に習得する必要があり、エンジニアの早期育成の障壁となっています。

今回発売するNJシリーズは、"最高の生産機械をつくる"ことを目標に、グローバル先進企業のインテル コーポレーション様が開発した最新の高速マイクロプロセッサ(MPU)、インテル® Atom™ プロセッサーと、当社がFAのパイオニアとして製造現場で培ってきた知見・ノウハウを融合することにより生まれた、ロバスト性と超高速・高性能を両立する次世代コントローラです。サーボドライバや視覚センサなどの様々な入出力機器をシームレスにつなぎ、従来のPLCでは困難だった高性能なモーション制御を実現し、機械全体をひとつのコントローラで制御する、オムロンの新しいマシンオートメーションを、ここから提案していきます。

今後、インテル コーポレーション製MPUの技術進化と同時にオムロンのコントローラ性能も最新化されるため、常にグローバルの先進性能を時差なくお客様が享受できるだけでなく、全てのユーザプログラムの移植や高速化を実現し、機械・装置のパフォーマンスを総合的に進化させることが可能となります。これによりお客様は、各社個別のコントローラのモデルチェンジに費やす膨大な労力から開放され、機械の機能・性能進化に専念していただけるようになります。

また、コントローラのソフト構造をグローバル標準規格(IEC61131-3)に適合することで、機械の機能に応じた最適な言語選択が可能となりました。今回構築したアーキテクチャは、変数に完全対応し、ソフトウェアの再利用が容易な構造を実現しており、お客様の設計効率の飛躍的な向上にも貢献します。

専用のソフトウェアSysmac Studioは、マイクロソフトコーポレーション様のWPF(Windows Presentation Foundation)を採用し、これまで独立していた設定・操作ツールを最新のユーザインターフェースに統合した、全く新しいソフトウェアです。直感的な操作、編集を可能とする、最新の開発支援環境をお客様に提供します。今後は、継続して開発・市場投入をしていくSysmac商品品揃えに機器の特性に応じてWindows Embedded OSの採用を検討したり、クラウドやサーバー、シェアポイントなどマイクロソフト社の技術・アプリケーションとSysmac商品を組み合わせて製造業のお客様にご提案していくことなど、FA業界での協力関係強化を進めていきます。

インテル コーポレーション ローパワー・エンベデッド製品本部長 ジョー・ジェンセンは、「オムロン株式会社の新しいマシンオートメーション・コントローラー「NJシリーズ」の発表おめでとうございます。インテル® Atom™ プロセッサーの採用により、省電力で高性能のFA機器が可能となります。オムロンのインテル® アーキテクチャーに基づく革新的なソリューションを期待しています」と述べています。

「オムロン様は日本を代表するインダストリアルオートメーション分野の製品を提供される企業として、世界市場でビジネスを展開されております。今後、ビジネスモデルをサービス駆動型に変革されるにあたり、中長期にわたる主要パートナーとしてマイクロソフトをご選択いただき、弊社のクラウドサービスや.NET frameworkなどの各種テクノロジーと組み込みOS製品であるWindows Embeddedの将来的な積極活用をお決めいただいたことを大変光栄に思います。」
- 日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 OEM統括本部 エンベデッド本部
本部長 山崎 雄彦 -

オートメーション事業強化計画

日本、欧州、中国に"オートメーションセンタ"を設立し、マシンオートメーションのサポート体制を強化します。
エンジニアリングサポートを提供するSE(システムエンジニア)を2013年度までに現状の約3倍の600人体制にし、自社機器間、自社と他社の機器間の接続動作を検証し、機械が思った通りに動くことを実証する"つなぎラボ"を設置します。8月1日には日本の、9月には中国・上海と欧州の開所式を実施する予定です。

展示会出展予告

2011年11月の「SCF展(日本)」、「SPS/IPC/Drive展(ドイツ)」にて、本商品が搭載された機械の高速・高精度な動作や、生産性が飛躍的に向上したプログラムソフトを体感いただけます。是非当社ブースにお立ち寄り下さい。

主な特長

  1. お客様のプログラムが高速に動くことを第一に、インテル コーポレーション社最新MPU搭載
    NJシリーズは、最新のインテル コーポレーション製マイクロプロセッサ(インテル® Atom™ プロセッサー(1.6GHz))を搭載しています。インテル コーポレーション社で開発される最新のMPUをオムロンのコントローラへリアルタイムに採用できる設計となっており、常に最新技術・最新性能のコントローラをお客様にご提供できます。また、プログラムの演算実行時間は、当社従来比約4倍の速さを実現し、機械の生産能力向上に大きく寄与します。

  2. 位置制御ユニットをCPUユニットに統合し高度なモーション制御を簡単に実現
    従来、位置制御を行う際は、CPUユニットに加え、位置制御ユニットの別付けが必要でした。NJシリーズでは、位置制御機能をCPUに内蔵することで、CPUユニットと位置制御ユニット間の通信時間のロスがなくなり、通信設定の煩雑さを低減します。また、PLCopenに適合した豊富なモーションファンクションブロックにより、複雑なカム動作や多軸協調動作を可能にします。

  3. EtherCAT標準搭載で、高速・高精度な位置制御を実現
    NJシリーズには、マシンオートメーションに最適な超高速通信のオープンネットワークEtherCATを標準搭載しています。視覚センサ・インバータ・サーボモータなど、入力機器から出力機器までをシームレスにつなぎ、業界最速クラスの100Mbpsで通信します。更に、各機器が1µsの精度で同期ができるようになり、これまでにない高速・高精度な位置制御が可能となるため、機械の生産性や製品品質の向上に大きく貢献します。

  4. 機械制御に必要な機能を統合したソフトウェア Sysmac Studio
    専用のサポートソフトウェアSysmac Studioは、装置設計に必要なI/O制御と位置制御のためのプログラミング機能、モーション動作設計機能、ネットワークの設定機能などそれぞれ独立していたツールソフトひとつに統合した、全く新しい統合型ソフトウェアです。これまで複数のソフトウェアを立ち上げて行っていたコントローラや接続機器の設定がひとつのソフトウェアで簡単に行えます。また、データトレース機能や3Dシミュレーション機能などのテスト環境が充実しており、実際の機械がない状態でも、モーションの同期タイミングの確認や動作軌跡の確認が可能で、事前動作検証やリモート技術サポートを容易にします。

  5. グローバル標準規格IEC61131-3準拠により、グローバルスタンダードへ進化
    IEC61131-3をサポートし、マルチタスク処理などのオブジェクトプログラミングに必要な機能が搭載されています。すべてのプログラムはオブジェクト化でき、ラダー言語、ストラクチャテキスト(ST)などのプログラミング言語で開発が可能です。さらにオブジェクトプログラミングに最適化された変数中心のプログラミングインターフェイスと命令群により、今までのハードウェアアドレス中心の場合と比べて、より生産性の高いものとなります。

  6. 各国の環境指令・規格に対応
    各国での利用に必要なEC指令、cULus、ロイド、NKといった規格を取得しています。

形式

マシンオートメーションコントローラ 形NJ501-1300
形NJ501-1400
形NJ501-1500
オートメーションソフトウェア 形SYSMAC-SE200D
形SYSMAC-SE201L
形SYSMAC-SE203L
形SYSMAC-SE210L
  • *Sysmac は、オムロン株式会社製FA機器製品の日本及びその他の国における商標または登録商標です。
  • *Intel、インテル、Intel ロゴ、インテル Atomは、米国およびその他の国におけるインテル コーポレーションの商標です。
  • *Windows は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。
  • *EtherCATRは、ドイツのベッコフオートメーション株式会社がライセンスを供与した登録商標であり、特許取得済みの技術です。
  • *その他、記載されている会社名と製品名などにつきましては、各社の登録商標または商標です。

お客様からの詳細お問合せ先

オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
オートメーションシステム統轄事業部 担当:横見
TEL: 075-344-7173

報道関係のお問合せ先
オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
広報担当:村越
TEL: 03-6718-3581

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