ご自身は『メタボリックシンドローム』だと思いますか? 30歳代~50歳代の男女1300人に聞く生活習慣病予防に関する意識調査アンケート
- 2007年1月25日
- オムロン ヘルスケア株式会社
オムロン ヘルスケア株式会社(本社所在地:京都市、代表取締役社長:赤星慶一郎)は、平成19年2月1日(木)~同月7日(水)の『平成18年度生活習慣病予防週間』*1に先立ち、30代から50代の男女およそ1300人に対して生活習慣病に関する意識調査を実施しました。
今回の調査結果から、昨年の調査結果と比較して「大幅に『メタボリックシンドローム』*2という言葉の認知度が高まっている」、「2人に1人は自身をメタボリックシンドローム(予備軍を含む)であると思っている」、「およそ4割の人がウエストを測ったことがない」ということがわかりました。
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- 健康づくりのための正しい知識の普及啓発を目的として厚生労働省が定めた予防週間。本予防週間では自らの生活習慣を見直し、行動変容を促すために必要な情報を提供することとされています。昭和33年度から実施されており、近年では特に『メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)』の考え方を採り入れた生活習慣病の予防に重点がおかれています。
本年のスローガンは「ウエストのサイズダウンで健康アップ!」です。 - *2
- 『メタボリックシンドローム』とは、肥満に加えて、高血圧、糖尿病、高脂血症といった、動脈硬化を進め、心筋梗塞や脳梗塞などの疾患を発症させる危険因子を複数持った状態のこと。日本では、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本肥満学会、日本高血圧学会、日本循環器学会、日本腎臓病学会、日本血栓止血学会、日本内科学会の8学会により日本の基準が設定され、平成17年4月8日、第102回日本内科学会総会で発表されました。
(厚生労働省ホームページより)
メタボリックシンドロームの診断基準
ウエスト(腹囲) 男性:85㎝以上、 女性:90cm以上
上記のウエスト(腹囲)基準に加え、以下の1~3までのうち2項目以上該当するとメタボリックシンドロームと診断されます。
- 脂質代謝異常:中性脂肪 150㎎/dl以上 または、HDLコレステロール 40㎎/dl未満
- 血圧値: 収縮期血圧 130mmHg以上 または、拡張期血圧 85mmHg以上
- 血糖: 空腹時血糖 110㎎/dl以上
調査結果の概要
- 『メタボリックシンドローム』という言葉を知っている人は74%と大幅に増加
『メタボリックシンドローム』という言葉を「知っている」と回答した人は74%(985人/1333人中)で、昨年実施した同様の調査での認知率3%(38人/1329人中)が1年間で大幅に上昇しました。また、「聞いたことがある」と回答した人を含めると全回答者の97%に達し、ほとんどの人が「メタボリックシンドローム」という言葉を耳にしていることがわかりました。
- 2人にひとりが自身をメタボリックシンドローム(予備軍を含む)と感じている
『メタボリックシンドローム』という言葉を「知っている」または「聞いたことがある」と回答した人のうち約半数(52%、670人/1298人中)が自身をメタボリックシンドロームもしくはその予備軍であると感じていることがわかりました。内訳は「メタボリックシンドロームだと思う人」が回答者の15%(197人/1298人中)で、「予備軍だと思う人」が同36%(473人)でした。
- 内臓脂肪型肥満の診断基準であるウエスト径(腹囲)を正しく覚えている人は増加したが、5人にひとりにとどまる
『メタボリックシンドローム』を知っていると回答した985人中、内臓脂肪型肥満の診断基準であるウエスト径(腹囲)を正確に答えられた人は22%(219人)と、およそ5人にひとりに留まりました。しかし、昨年の調査結果0.6%(8人)と比較すると、1年間で大幅に増加していることがわかりました。
- 4割の人がウエストを測ったことがない
4割の人が自身のウエストを測ったことがないことがわかりました。一方、毎日もしくは時々測っている人は全回答者の57%(765人、毎日:6人、時々:759人)でした。
- 2人にひとりが最近(1年以内)に太ったと感じており、その大部分は「おなか」で実感
全回答者の52%の人がここ1年間で太った(「少し太った」を含む)と感じていることがわかりました。そのうち、太ったことで特に気になる部位は「おなか」であるこという結果が得られました。
- 『内臓脂肪』という言葉の認知率は高く、知っている人の約8割が自身の『内臓脂肪』蓄積に不安を感じている
『内臓脂肪』という言葉を「知っている」と回答した人は全回答者の79%(1052人/1333人中)でした。また、「聞いたことがある」と回答した人は同20%(267人)おり、あわせると99%でほぼ全員が『内臓脂肪』という言葉を耳にしていることがわかりました。また、「知っている」と回答した人のうち79%(828人)が、自身の『内臓脂肪』の蓄積に少なからず不安を感じていることがわかりました。
本調査結果に対する有識者コメント
財団法人日本心臓財団 副会長 医学博士 杉本恒明(すぎもとつねあき)先生
『メタボリックシンドローム』は危険因子の上流には、その大元に内臓肥満があり、これが高血圧、高脂血、高血糖を生じて、心臓・血管疾患を起こりやすくすることを教えています。今回、実施されたアンケートの結果をみると、内臓脂肪が認知されているのはさすがですが、内臓脂肪を計測する腹囲メジャーの普及にはもう一歩というところがあります。腹囲が減れば、危険因子の一つ、血圧が下がります。『メタボリックシンドローム』への取り組みにあたっては、内臓脂肪の蓄積が動脈硬化に至るプロセスをもう一度、よく理解して上で、内臓脂肪の計測の仕方と、これに加えて、内臓脂肪減少の効果の評価、といったことまで考えてみなければならないと思います。
杉本先生Profile
- 1932年 2月 生まれ
- 1956年 3月 東京大学医学部医学科卒業
- 1972年 9月 金沢大学医学部第一内科助教授
- 1977年 4月 富山医科薬科大学医学部第二内科教授
- 1983年 6月 東京大学医学部第二内科教授
- 1992年 4月 公立学校共済組合関東中央病院院長
- 1995年 5月 東京大学名誉教授
- 2002年 4月 公立学校共済組合関東中央病院名誉院長
- 2002年 5月 財団法人日本心臓財団副会長
調査概要
- 調査対象者
- 30歳から59歳までの男女1333人
- ※ 性別および年代(30代、40代、50代)で6属性で実施
年代 男性 女性 30-39歳 200 203 40-49歳 203 215 50-59歳 242 270 合計 645 688
- 調査方法
インターネット
- 調査期間
2007年1月12日~15日
主な調査結果の詳細
- 『メタボリックシンドローム』という言葉を知っているのは74%と大幅に増加
『メタボリックシンドローム』という言葉を「知っている」と回答した人は74%(985人)となり、昨年当社が実施した調査と比較すると、大幅に認知が拡大しているという結果がでました。
昨年の調査(グラフ2)では、「知っている」と回答した人の割合は全回答者のわずか3%で、「聞いたことがある」と回答した人(23%)を合わせても4人に3人は知らないという状況でした。
しかし、本年の調査結果では同97%と調査対象者のほぼ全員が『メタボリックシンドローム』という言葉を耳にしている実態がわかりました。
この結果から、ここ1年間で『メタボリックシンドローム』という言葉が、人々に広く浸透し定着していることがわかりました。- 【グラフ1】 『メタボリックシンドローム』という言葉を知っていますか?(単一回答)
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(回答者:全員1333人)
- 2006年調査結果
【グラフ2】 『メタボリックシンドローム』という言葉を知っていますか?(単一回答) -
(回答者:全員 1329人)
- 『メタボリックシンドローム』を知る人の2人にひとりが、自身をメタボリックシンドローム(予備軍を含む)であると感じている
『メタボリックシンドローム』を知る人(「聞いたことがある」を含む1298人)の約半数(670人、52%)が、自身がメタボリックシンドロームもしくは予備軍に該当すると感じていることがわかりました。このことから、『メタボリックシンドローム』を自身のこととして考えている人が多いことがわかりました。
また、自身をメタボリックシンドロームであると感じている人は、男性の方が多い傾向にあり、実感している670人のうち男性が59%、女性が41%でした。(グラフ4再掲) また、「思わない」と回答した人は女性の方が多く66%(315人/「思わない」と回答した479人中)でした。- 【グラフ3】 あなたご自身はメタボリックシンドロームだと思いますか?(単一回答)
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(回答者:メタボリックシンドロームを「知っている」または「聞いたことがある」1298人)
- 【グラフ4】 あなたご自身はメタボリックシンドロームだと思いますか?(男女内訳)(単一回答)
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(回答者:メタボリックシンドロームを「知っている」または「聞いたことがある」1298人)
- 『メタボリックシンドローム』の診断基準のうちウエスト径を正しく知る人は5人にひとり
「メタボリックシンドロームを知っている」と回答した人(985人)の中でも、メタボリックシンドロームの診断基準の中で「内臓脂肪型肥満」の目安であるウエスト径(腹囲)の基準値を正しく知っている人は22%(219人)に留まりました。
しかし、昨年の調査結果0.6%(8人)と比較すると認知は確実に広がっていることがわかりました。
(グラフ6)
この結果から、この1年間で『メタボリックシンドローム』の概念が浸透しつつあることがわかったと同時に、今後はさらに詳しい情報による啓発活動が必要であることがわかりました。- 【グラフ5】 『メタボリックシンドローム』の診断基準 ウエスト(腹囲)(単一回答)
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(回答者:メタボリックシンドロームを「知っている」985人)
- 2006年調査結果
【グラフ6】 『メタボリックシンドローム』の診断基準 ウエスト(腹囲)(単一回答) -
(回答者:『メタボリック』知っていると回答した38人)
- 4割の人が自身のウエストを測ったことがない
全回答者の40%の人が自身のウエストを測ったことがない実態がわかりました。
また、男性でも2人にひとり(51%、326人/645人中)は、「毎日もしくは時々測っている」という結果となり、男性においてもウエストを気にしている人が多いことがわかりました。(グラフ8)- 【グラフ7】 あなたご自身のウエストを測ったことがありますか?(単一回答)
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(回答者:全員1333人)
- 【グラフ8】 あなたご自身のウエストを測ったことがありますか?(男女内訳)(単一回答)
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(回答者:全員1333人)
- 2人にひとりが最近1年以内に太ったと感じており、大部分の人は「おなか」で実感
全回答者の約半数(52%、689人)の人が「太った」または「少し太った」と答えました。
そのうちの大部分の人(94%)が自身の「おなか」で太ったことを実感しているという実態が浮かび上がりました。(グラフ10) 次いで「顔・あご」が38%(262人)と続き、順に「おしり」「脚」「背中」となりました。また、特に「おしり」「脚」「背中」との回答者の大部分は女性が占め、女性の体型に対する意識の高さが感じられる結果となりました。- 【グラフ9】 最近1年間で「太った」または「痩せた」と感じますか?(単一回答)
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(回答者:全員1333人)
- 【グラフ10】 最近1年間で「太った」または「痩せた」と感じますか?(男女内訳)(単一回答)
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(回答者:最近1年間で「太った」または「少し太った」689人)
- 『内臓脂肪』という言葉を知っている人は79%
『内臓脂肪』という言葉を「知っている」と回答した人は79%(1052人/1333人中)でした。さらに、「聞いたことがある」と回答した人は20%(267人)で、合わせると99%(1319人)となり、調査対象者のほぼ全員が『内臓脂肪』という言葉に接していることがわかりました。
また、『内臓脂肪』を知っている人(1052人)の79%(828人)が自身の内臓脂肪蓄積に少なからず不安を感じているという実態が浮き彫りになりました。
この結果により、『内臓脂肪』という言葉が広く定着し、意識されていることがわかりました。- 【グラフ11】 『内臓脂肪』という言葉を知っていますか?(単一回答)
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(回答者:全員1333人)
- 【グラフ12】 自身の『内臓脂肪』の蓄積に不安を感じますか?(単一回答)
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(回答者:内臓脂肪を「知っている」1052人)
- 詳細お問い合わせ先
- オムロン ヘルスケア株式会社
E-mail : pr_ohq@omron.co.jp - 一般の方のお問い合わせ先
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