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業界初の「傾斜温度制御」を実現したモジュール型温度調節計を発売

  • 2006年7月27日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社は、次の新商品を7月31日から発売します。

<モジュール型温度調節計 形EJ1G 傾斜温度制御タイプ>  <イメージ写真>

近年、多点温度制御が要求される半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置、電子部品製造装置などの熱処理装置において、熱処理の高品質化が強く求められています。その一つに、点における温度制御のみならず線および面における温度の均一化があります。こうしたニーズに対して複数のヒータやセンサを用いて加熱面を適切に分割し、きめの細かい温度制御を行うことが考えられますが、複数のヒータによる熱の干渉が発生するため、従来の1入力1出力の温度調節器での対応は容易ではありませんでした。

今回発売する形EJ1Gは、業界初の「傾斜温度制御アルゴリズム」を搭載したモジュール型温度調節計です。モジュール方式を採用した当社製温度調節計 形EJシリーズとして、発売します。
『傾斜温度制御アルゴリズム』はヒータ温度をむらなく均一化することができます。半導体ウェハや液晶パネルの熱加工時においては、表面温度の均一化が製品品質の良品、不良に大きく影響を及ぼします。昨今、ウェハや液晶パネルの大型化に伴い、多数のヒータを用いて加熱する必要性がでてきています。しかし、多数のヒータを用いて加熱する場合、目標の温度まで加熱する途中段階において、互いのヒータが干渉しあい、加熱面に温度差が発生するため、最終の製品品質に悪影響を及ぼすことがありました。
今回発売する形EJ1Gは、当社独自の温度制御方式である『傾斜温度制御アルゴリズム』を搭載したことにより、従来の制御方式に対して立ち上げ時の温度差(温度のバラツキ)を1/5にでき、外乱時の温度差収束時間を1/2にする効果があります。(当社比) 特にこの温度差収束時間の短縮により同一面内の熱均一性が改善され、ウェハやフラットパネルなどのワーク(熱加工物)への熱ムラを少なくできます。その結果として立ち上げ時の温度バラツキが少なくなるため、エネルギーロスを低減することも可能になります。
さらに本制御方式では均一な温度面を作るだけでなく、逆に任意の温度差をつけることで装置に応じた希望の温度分布も作ることが可能です。

また、既発売の多点パワーコントローラ形G3ZAとも直接接続できるため、電力調整器相当のヒータ制御系を、より小型で安価に構築することもできます。

今後、高度化する制御ニーズに対応していくため、さらにEJ1シリーズの拡充を行い、多点温度制御を必要とする分野での事業拡大を目指していきます。

主な特長

  1. 高機能ユニット
    1. 傾斜温度制御演算:最大32chx2グループで実行可能。
    2. ラダーレス通信機能:PLCにオープンにプログラムレスで接続。
    3. シリアル通信:最大115.2Kbps
    4. 基本ユニット:フルマルチ入力(熱電対、白金測温抵抗体、およびアナログ電流/電圧、ヒータ断線警報、イベント入力機能)
    5. サンプリング速度: 250ms
  2. 設定ソフト
    1. サポートソフトウェア(CX-Thermo V3.2)により、傾斜温度制御のパラメータ設定、ラダーレス通信の設定、トレンドのモニタなどが可能。(近日発売、別売)

価格/標準種類

オープン価格

販売目標

3,000台(2006年度)

主なアプリケーション

半導体製造装置、液晶製造装置、リフロー炉、精密成型機などの電子部品製造ならびに組立装置、その他の温度の均一性が求められる工業用装置など

生産工場

オムロン株式会社 岡山事業所

詳細お問い合わせ先
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー
コントロール機器統轄事業部
アナログコントローラ事業部 商品開発第2グループ
グループリーダ 村上 佳隆(担当 向井 淳)
〒525-0035 草津市西草津2丁目2-1
TEL:077-565-5216

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