We are Shaping the Future! 私たちが手繰り寄せる未来ストーリー
2033年へ、ワクワクする未来へのアプローチ
今年もたくさんのご来場ありがとうございました!
「CEATEC JAPAN」。
毎年10月に開催されるアジア最大級のIT技術や最新家電の国際展示会が、今年からCPS(サイバーフィジカルシステム)と、IoTの展示会として生まれ変わり、オムロンは、2033年に描くワクワクする未来へつながる最新技術を紹介しました。
人やモノの情報をセンシングして必要なものを選び出し、人にとって価値ある情報に変換して機械をコントロールする「Sensing & Control」。
現在、IoTやAIの応用が世界中で始まっているなか、そこに人の知恵を表す「+Think」という概念を加えて、新しいオートメーションの創造に取り組んでいます。
人の知恵とは、体験や集めてきた知識・データを分析して最適な解を導き出す力。
「+Think」を組み合わせることでカタチになる未来とはどんな姿でしょうか?
未来へと誘う入口で迎えるのは「Sensing & Control + Think」の象徴である「フォルフェウス」。
フォルフェウスは、機械が人の能力を引き出す「融和」の世界を体現した、オムロンの最新技術。
オムロンが目指す人と機械の未来の関係を、卓球のラリーを通じて多くの来場者に体感いただきました。
CEATECには今年で3代目。
人の能力を引き出す2代目から、今年は"人と機械が互いに成長する"姿へと大きく進化。
今回の進化では、新たにAIを搭載。
100人以上の"人"とのラリーを通して学習したことで、プレーヤーの実力を判断し、プレーヤーより少し上のレベルで返球する力を身につけています。
プレーだけでなく、相手のレベルや成長度合いに応じてやる気を引き出すコミュニケーションをしてくれるのも、進化のポイント。
フォルフェウスは、ラリーを通じて、楽しみながら卓球を上達させてくれるロボットなのです。
会場では来場者からプレーヤーを募り、実際にフォルフェウスとの卓球を体験していただきました。
ラリーが始まると瞬時に蓄積した情報から相手のレベルを判断し、ラリー本番スタート。
「初めは緊張したせいもあって全然うまく打てなかったけれど、ロボットが返してくれる球が打ちやすいので、徐々にラリーが続くようになっていきました。
ロボットとシンクロする感覚がありました」と話されるのは、メーカーの会社員の方。
レベルに応じてラリーがリードされるので、初級者から上級者まで自然と卓球が上達していきます。
プレーヤーの顔の表情やラリーの上達度合い、フォルフェウスにかかるストレスなどをもとに、人とフォルフェウスの一体感を示す「融和度」も測定。
融和度に応じてフォルフェウスはボディの光を変化させたり、「楽しい」といったつぶやきを発し、プレーヤーのやる気を引き出し、人のさらなる成長を促します。
「ロボットが正確に打ち返すというだけでも大変な技術なのに、自分のレベルに合わせた球が返ってくることに驚きました」と興奮気味に話してくれたのは、来年IT関連のメーカーに就職予定という大学生。
人とロボットが融和したラリーに、今年も多くの来場者から熱い視線が注がれました。
人々のニーズが多様化し、グローバルでのものづくりが加速する中、先進国では労働人口が減少し、これから成長を遂げようとする国々では人件費が高騰。
ものづくりは、経験、性別、国籍問わず、誰にとっても安心・安全に品質の高い製品がつくれる現場に変わり、単純作業から解放されて人はもっと新しいものづくりに挑戦できる未来。
その方策の一つとしてオムロンが「+Think」で応えるのは、人に代わって部品や製品搬送のお手伝いをするモバイルロボット「LDプラットフォーム」。
このロボットは、内蔵するレーザースキャナーから得られるデータで、移動できる範囲の地図を自動作成し、目的地までの最短ルートを自分で判断して移動。
最大130kgの荷物を載せながら毎秒1.8mの移動が可能で、人やモノなどの障害物が突然現れても緊急回避し、安全に荷物を届けます。
重量物の搬送という負荷の高い単純労働から人を解放してくれるだけでなく、刻々と変わる現場の人や環境変化に合わせて自分で考えて動いてくれます。
機械がもっと賢く、人や環境に合わせて動くようになれば、ものづくりはもっとシンプルに、世界中のどこでも、欲しいものがすぐ手に入る、ものづくりの地産地消が進んでいく社会がやってきます。
豊かな生活を送る基本となるのは、誰にとってもやりたいことがやりたい時にできる健康な身体。
現在、世界の高血圧人口は10億人といわれ、高血圧に起因する脳・心血管疾患の発症者が1750万人も存在しています。
1拍ごとの血圧データを解析できれば、将来的には血圧変動パターンなどから脳・心血管疾患の予兆を見つけ、その発症を未然に防ぐことができるかもしれない、オムロンは新しいアプローチで開発に取り組み、手首だけで1拍ごとの血圧を連続して測定できる世界初の血圧計のプロトタイプを完成させました。
「1拍ごとの血圧を24時間センシングするという画期的なアイデアと技術の先進性もさることながら、そこで得られるデータがどのような意味を持ち、どのように活用していく可能性があるのかという点に興味があって足を止めました。自社の事業のヒントにもなる事例だと思いますので、今後も注目してきたいです」と、話すのはIT企業の方。
朝と晩に血圧を測定することが多いですが、血圧は状態によって刻々と変化しているもの。
血圧やその他の生体から発せられる信号と合わせて傾向を捉えられれば、他の病気の予兆も分かるようになり、必要なタイミングで的確なアドバイスをもらえれば、病気の心配から解放されて毎日がやってきます。
健康な身体をもっていたら、人は行きたいところに自分でいきたくなるもの。
高精度な画像センシング技術に最先端のAI 技術「時系列ディープラーニング」を取り入れ、カメラで撮影した映像から、運転手が運転に適した状態かをリアルタイムにレベル分けして判定する技術が、誰にとっても安全なドライビングへと導きます。
ドライバーが脇見や居眠りをすると、その状態を画像センサーが検知。
状態を検出すると、ドライバーの運転集中度を判定、「Safety」「Be careful」「Danger」といったアラートがモニターに表示され、警告音が流れます。
会場では、カメラがとらえた画像から具体的に何をセンシングしているのか?といった質問が多く寄せられ、「運転集中度」という斬新な切り口への関心が集まりました。
CEATEC AWARD 2016では、"街と社会でつながるイノベーション部門"で準グランプリを受賞、「自動運転の開発が進む中で、ドライバー監視は機械と人との役割分担の明確化、安全確認の責任重視という面でも今後期待される」との選評をいただきました。
「今年のCEATECは、トレンドとして自動車一色という印象を受けています。実際、私の会社では自動車業界からの受注が三分の二ほどを占め、自動車に使える先進技術の目利きがこれまで以上に重要になっていると感じています。そんな中で、2018年の実用化を目指すと聞き、非常に完成度の高い技術として注目しています」と、期待を大きくするのは、エンジニアリング企業会の方。
こうして、オムロンのSensing技術から得られる、ものづくり、生活、社会のデータだけでなく、世界のさまざまなモノに組み込まれたセンサーから得られるデータが、すべてインターネットでつながったらどうなるのでしょうか・・・。
IoTの広がりとともに収集されたたくさんのデータ、そのほとんどが蓄積されたままになっている現在。
これら貴重なデータを自由に有効に流通させることで新たな価値を生み出すことができる。
と考えるオムロンは、「センシングデータ流通市場」に向けた取り組みを始めています。
オムロンが考える「センシングデータ流通市場」は、株式のように、企業や個人の間でも売買できるセンシングデータの取引所。
この取引所では、インターネット検索するように世界中にある膨大なデータから必要な情報を見つけることができる。
活用しきれていなかったデータを活用し、誰もがビジネスチャンスを得ることができ、そこから新たなビジネスやサービスが生まれる。
「センシングデータ流通市場」の実現が社会課題の解決につながっていくと考えています。
ニーズとデータをマッチングする"データマッチング体験"をご覧になった、システムインテグレーション企業の方は、「オムロンがセンシングデータ流通市場の創出に取り組んでいることを知り、どの企業もやっていないユニークな取り組みをいち早く確認したいと思ってやってきました。
これまでにない発想であり、まったく新しい市場なのでイメージしにくい面もありますが、こちらでの説明で株式市場と同じような概念であることが分かり、納得することができました。
通信に携わる者として今後の動向をチェックしていきます」と将来の可能性に強い手応えを感じていました。
「センシング&コントロール+Think」技術を核にしたオートメーションの進化で、人の可能性を広げ、人はより創造的な暮らしをする。
オムロンが描く未来は、みなさんが暮らす未来です。
想像するだけでワクワクする、そんな未来をみなさんと一緒にオムロンは創っていきます。
今年も沢山のご来場ありがとうございました!