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オムロン、「半導体チップレット向け高精細・高速インラインCT型X線自動検査技術の確立」が「第53回 日本産業技術大賞 文部科学大臣賞」を受賞

  • 2024年04月08日

オムロン株式会社(本社:京都市下京区、代表取締役社長 CEO:辻永順太 以下、オムロン)は、2023年11月に発表したCT型X線自動検査装置「VT-X950」によって実現した、「半導体チップレット向け高精細・高速インラインCT型X線自動検査技術の確立」が、「第53回 日本産業技術大賞」(主催:日刊工業新聞社)において、「文部科学大臣賞」を受賞しましたので、お知らせします。



「VT-X950」はオムロン独自の制御技術・画像処理技術を組み合わせることで、先端半導体パッケージにおける高速・高精度な検査を実現しています。装置を構成する制御機器のシームレス制御による連続撮像技術*1と高感度カメラを組み合わせることで、高解像度で判別しやすい3D画像を生成します。0.2μmで撮像する高分解能により、各半導体パッケージの3D実装で使われるμBump*2やC4Bump*3のはんだ品質の可視化が可能です。また、医療用CTスキャンにも使われる最先端の3D検査技術を活用したモデリングの高速生成により、製造現場では困難だったインラインでの品質検査を実現しました。独自AI技術を活用することで、検査の撮影条件設定を自動的に最適化し、従来は熟練技術者でなければ困難であった検査プログラムの作成を自動化しています。

日本産業技術大賞の審査委員会における講評は以下の通りです。

  • 半導体産業の底上げに必要な技術であり、半導体の性能向上にとっても重要な自動化検査技術であること
  • 一般的な解析機と比較して100倍高速かつインラインで検査が可能であること
  • CT型X線検査において1画素あたりの最小分解能が従来機の0.3μmから0.2μmに向上したこと

今後も、半導体はさらなる微細化・高性能化の進展が見込まれており、安定した生産・高い品質の実現のためには高度な検査技術が欠かせません。オムロンは、製造現場の生産性向上に加え、サステナブルなモノづくり現場への進化を通じ、オートメーションで人、産業、地球の豊かな未来を創造します。

製品詳細についてはこちら
CT型X線自動検査装置「VT-X950」

※1: 立体画像を移動しながら止めることなく撮像する技術
※2: ICデバイス同士を接合させるために狭いピッチで形成したバンプ電極
※3: C4 (Controlled Collapsed Chip Connection)バンプと言われるこぶ状の導体突起を基板の電極に形成してウエハと接合すること

日本技術大賞について
「日本産業技術大賞」は、1972年に創設された表彰制度で、毎年、その年に実用化された革新的な大型産業設備・構造物や、先端技術の開発、実用化で顕著な成果をあげた企業・グループを表彰し産業界や社会の発展に貢献した成果をたたえるとともに、技術開発を奨励することを目的としています。


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