有村 拓也Takuya Arimura
技術・知財本部 知的財産センタ 事業支援部 渉外グループ
工学研究科 修了 / 2023年入社(キャリア入社)/ マネージャー
技術・知財本部 知的財産センタ 事業支援部 渉外グループ
工学研究科 修了 / 2023年入社(キャリア入社)/ マネージャー
My Career
電機メーカーで10数年間にわたり研究開発に携わる傍ら、知財活動の推進にも注力。グループ内の知財専門会社へ転籍し、知財に関する幅広い実務経験とマネジメントスキルを培った。自身のキャリア形成と知財の専門性をさらに高めたいという思いから、オムロンへの転職を決めた。
ー オムロンを知ったきっかけ・入社した理由
前職は電機メーカーの技術部に所属し、開発業務に従事していました。その部署では、開発担当者が発明の明細書の作成にも携わっており、私もその一員としてさまざまな技術が特許という形で権利化されることにおもしろさを感じていました。そうした経験を経て、同社の知財専門会社へ転籍し、他社特許のクリアランスや自社技術の保護を中心とした知財活動に取り組んでいました。しかし当時、活動の幅を更に広げたいという想いがありました。知財の専門性やその可能性の広がりに対する関心が高まる中で、知財活動の新たな可能性を感じたのがオムロンです。オムロンは、制御機器・電子部品・社会システム・ヘルスケアなど多岐にわたる事業領域を有しており、技術を権利化することによる事業保護だけでなく、新たな価値創出のために知財を積極的に活用する、「攻め」と「守り」の両面からの知財戦略を推進している点に強く惹かれました。「オムロンでなら、これまでのキャリアや経験を活かしつつ、より広い視野で知財活動に取り組める」と確信し、転職を決意しました。また、事業を通じて社会貢献するというオムロンの経営理念にも共感し、挑戦への一歩を踏み出す後押しとなりました。
ー 現在の仕事内容
現在、知的財産渉外グループのマネージャーとして、オムロングループの制御機器、電子部品、社会システムなど多岐にわたる事業領域を対象に、活用面での知財戦略の立案と実行に取り組んでいます。業務内容は各事業分野での将来の活用を見据えた権利化や、競合排除や商談獲得を目的とした知財権の活用、さらにはビジネス上のリスクを軽減するための契約対応など、多岐にわたります。具体的な活動事例を挙げると、開発・事業部門と連携した特許侵害の調査や情報収集、攻守両面にわたる訴訟対応、他社とのライセンス対応などが挙げられます。これらの活動がオムロンの事業にどのような価値をもたらすかをメンバーとともに協議し、必要に応じて活動方針を柔軟に見直しながら、事業の発展と社会貢献につながる成果を目指して日々尽力しています。
ー 仕事のやりがいについて
渉外業務は、知財に関する他社との交渉を中心とした業務であり、交渉の結果が常に自社の意図通りに進むとは限らず、時には思うような結果が得られず、困難に直面することもあります。しかし、交渉におけるあらゆるシナリオを想定し、綿密な戦略を立てたうえで、狙い通りの成果が得られた際には、非常に大きな達成感を得ることができます。実際、交渉の成果が直接的に会社の利益に結びつき、社内関係者から感謝されることもあり、業務の意義を強く実感する瞬間でもあります。担当者としては、緊張感あふれる日々の中で目標達成の困難さに心が折れそうになる瞬間もありますが、そうした経験こそが自身の成長につながる貴重な機会であると感じています。困難を乗り越えた先には、必ず新たなキャリアのステップアップが待っており、その積み重ねが仕事へのモチベーションにつながっています。
今後、チャレンジしたいこと
オムロンは先進的かつ多様な技術開発を日々進めており、その中には事業で活用されていない特許、いわゆる「休眠特許」も数多く存在します。私たちは、これらの潜在的な知的財産を発掘し活用する取り組みに注力しています。近年、知財権の積極的な活用が社内でも推進されていますが、私はオムロンの知財にはまだまだ活用の大きな可能性、つまり“知財ポテンシャル”があると思っています。このポテンシャルを最大限に引き出し、活かしていくために、自分自身はもちろんのこと、周囲のメンバーも巻き込みながら、取り組みをさらに進化させていきたいと考えています。言い換えれば、自社技術の保護にとどまらず、過去から現在、そして未来にわたって価値ある知財権を創出し、それを的確に事業の武器として活用できるサイクルを確立していくこと。こうした活動が、オムロンの多様な事業に確かな価値をもたらす知財文化として根付き、持続的な社会貢献につながるよう、今後も尽力していきたいと考えています。
メールの確認および当日のTo Doをチェック。
メンバーが作成した資料をレビューし、補足事項や改善点を確認。
メンバーの業務進捗を確認し、課題への対応方針や今後の進め方を協議。
翌日のミーティング資料を作成し、必要な情報を整理。
社員食堂で昼食をとり、15分程度仮眠をとることで午後に備える。
契約ドラフトの内容を精査し、必要に応じて対案を検討。
鑑定結果のレビューおよび対策方針を関係者と協議。
報告資料の作成やメンバーへの声かけ。
コーヒーを飲みながらひと休み。
翌日以降のTo Doを整理し、業務を終えて帰宅。
オンとオフのメリハリを意識し、オフの時間には仕事から完全に離れることを心掛けています。休日には家族と小旅行に出かけるなどして仕事のことは一切考えず、心身のリフレッシュに努めています。旅先ではその土地ならではの文化や景色に触れ、美味しいものを楽しむことで、次の業務への活力を養っています。(こうした時間が、日々の業務における集中力や創造性の向上にもつながっていると感じています。)