ケーススタディ
オムロンでは本社と各事業所が連携し、障がいのある社員一人ひとりに必要な配慮を行っています。
また、本人だけではなく、配属先の上司・職場へのヒアリングも実施。
業務や育成における相談に応じるなど連携しています。

単独での行動に不安を感じる社員の要望により、座席が変わってもスムーズに移動できるよう、社内の通路に点字鋲や手すりを設置しました。

「聞こえ」に関する業務上のハードルに対して、使用中の人工内耳の状況を確認しながら、補聴器援助システムも活用していくことになりました。

激しい動きや重たい荷物の運搬が難しい社員の要望に応え、事業所全体で自動扉化を進めています。

計画立てて業務を進めることが苦手な社員に向けて、業務手順を示したマニュアルを作成。優先順位や目標を明確にし、指示を一つずつ出すなど工夫しています。

コミュニケーションを見える化
音声認識ソフト「UDトーク」を導入。会議や日常の業務指示など、会話を見える化し、コミュニケーションが円滑に行えるようになりました。

不整脈の治療のため、除細動器(ICD)を埋め込んでいる社員に対して、強い電磁波を発する機器付近での業務を回避するよう継続して対応を行っています。

人が通ると音が鳴るセンサをエレベーター脇に設置。エレベーターの位置が分からず困っていた社員の悩みを解消しました。

聴覚障がいのある社員の意見や要望をもとにコミュニケーションガイドラインを作成。職場で共有し、周囲の理解を促進しました。

状況に応じて自動車での通勤を認可しています。また、暴風や降雪など悪天候の日には、通勤時間をずらすなど配慮を行っています。

残業や出張、業務量を調整
本人の状況を見ながら、残業や出張などの業務を軽減しています。状況に変化があった時には、相談員や医療職と相談しながら適宜対応方法を決定しています。

災害時に点滅する誘導灯を非常口に導入。また、災害時の誘導方法についてあらかじめ方針を決めるなど本人と周囲の社員が迅速に対応できるよう、配慮しています。

職場フロア内にAEDを設置。万が一の際にも周囲が冷静に対処できるよう、研修も行っています。

定期的な通院が必要な社員に対して勤務時間の配慮、業務調整を実施。その他外出時や出張時には同行者と共に移動するなど安全確保を行っています。

車椅子を利用する社員が混雑時にも座席を確保できるよう食堂に優先席を設置。快適にランチタイムを過ごせるよう、配慮を行なっています。

スクリーンリーダー(文字読み上げソフト)を導入。ソフトが対応できるよう、画像ではなく文字で情報を提供するなど周囲の社員も工夫しています。

通院の際には、フレックスタイム制度、年次有給休暇制度の範囲内で可能な限りの配慮を実施。業務量や業務時間の調整を行っています。

健康管理の観点から、残業や出張を制限。体調の変化や本人の要望に応じて、相談を行いながら業務を調整しています。

すべての社員が利用可能な勤務地限定制度を設けています。この制度を利用すると、一定期間、自宅から通勤できる範囲内で働くことができます。

災害時にも本人と周囲の社員が落ち着いて行動できるよう、誘導方法を個別に決定。障がい内容に合わせて、職場に補助器具も設置しています。

デスクの配置や間仕切りの他、感覚過敏の方への配慮として、耳栓やイヤーマフの装備、照明の調整など、本人の意向を汲んだオフィス環境づくりに取り組んでいます。