2023/06/30
2026年6月、幕張メッセで開催された「AWS Summit Japan 2026」。そのスペシャルセッションに、弊社Vice President for Research の牛久祥孝が登壇しました。
テーマは、AIエージェントによって研究開発の実験サイクルをどこまで効率化できるのか――「AI for Science」の実現に向けた取り組みです。
研究開発は、仮説を立て、計画し、実験を実施し、結果を分析するサイクルを繰り返すことで前進します。このサイクルを効率よく回すことは、新しい発見や材料・創薬研究の進展において重要なテーマです。一方で、各工程には多くの時間と手間がかかり、実験サイクル全体の効率化が大きな課題となっています。
仮説・計画・分析といった論理的なプロセスは、生成AIやAIエージェントが力を発揮しやすい領域です。一方で、研究開発には実験という物理的なプロセスがあります。論理プロセスだけを高速化しても、実験工程が追いつかなければ、サイクル全体の効率化にはつながりません。
そこで重要になるのが、ロボティクスやフィジカルAIの活用です。AIエージェントが論理プロセスを支援し、ロボットが物理プロセスを担うことで、実験サイクル全体の効率化を目指すことができます。これが牛久が示した全体像です。
セッションでは、Amazon Bedrock AgentCore上に構築したAIエージェントによって、人向けに書かれた実験手順書を、ロボットが理解できるワークフローへと変換する検証も紹介されました。また、エージェント構成を複雑にすれば必ずしも品質が向上するわけではないこと、難易度の高いタスクでは要所で人が確認するHuman-in-the-Loopの設計が品質と速度の両立に有効であることなど、実践的な知見も共有されました。さらに将来的には、ロボット自身が状況を見て判断し行動するVLA(Vision-Language-Action)モデルの活用にも言及しました。

▲「人を置き換えるのではなく、創造性を拡張する融和を目指す」と語る牛久
OSXが目指すのは、人を置き換えるAIではありません。人・AI・ロボットが融和し、人の創造性を拡張する近未来です。その具体的な検証プロセスや得られた知見、今後の展望については、以下の記事で詳しくご紹介しています。
AIエージェントとロボットが、研究者の創造性をどのように拡張し、AI for Scienceの実現へつながっていくのか。ぜひご覧ください。